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豪州最大手乳業、上半期は大幅な集乳減(豪州)

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 豪州最大手の酪農協系乳業メーカーであるマレーゴールバン(MG)社は2月7日、2017/18年度(7月〜翌6月)上半期(7〜12月)の業績を発表した(表)。
表 2017/18年度上半期の業績
 集乳量は、他の乳業メーカーと十分競争できるだけの生産者支払乳価を年度当初に提示できなかったことで、生乳の供給を他社へ切り替える生産者が増えたため、前年同期を大幅に下回った。売上も、集乳量が大幅に減少したことを受け減少したが、より収益性の高い、消費者向け乳製品部門に優先して生乳を配分したことで、減少幅は小さなものとなった。この結果、前年同期に引き続き、純損失を計上した。

 MG社は、今年度の集乳見通しについて、191万キロリットル(前年度比30.1%減)としている。生産者支払乳価については、サプート社への売却(注)を公表した際に、乳固形分1キログラム当たり5.60豪ドル(493円)まで引き上げるとしていたが、最終的な見通しは、売却が予定通りに進み、かつ、外部環境に急激な変化がない限り、といった条件付きであることから、今後の見通しについて悲観的な現地報道もみられる。
  • (注)MG社は、2017年10月27日、カナダ最大手の乳業メーカーであるサプート社に売却すると発表した。現在、豪州競争・消費者委員会(ACCC)による審査が進められており、その結果は3月1日に発表される。MG社によると、売却手続きは予定通り進んでおり、順調であれば6月には完了するとしている。売却の経緯や、詳細については、以下の海外情報を参照されたい。
  • 2017年11月16日付海外情報「最大手乳業、カナダ乳業への売却を発表(豪州)」https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_002054.html
【竹谷 亮佑 平成30年2月8日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532