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Marfrig社が米国のNational Beef社の買収を発表(ブラジル)

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 ブラジルでの牛肉生産量第2位であるMarfrig社は4月9日、米国での牛肉生産量第4位であるNational Beef社の51%の株式を9億6900万ドル(1036億8300万円、1ドル=107円)で取得すると発表した。National Beef社は、全工場の合計で、Marfrig社のと畜能力の約8割の規模となる1日当たり1万2000頭のと畜処理能力を有し、日本や韓国を含む世界40カ国へ輸出を行っている。Marfrig社は、現在ブラジル産牛肉の輸入を停止している米国市場に参入すると共に、日本や韓国への市場アクセスを開拓したいとしている。

 ブラジル資本のMarfrig社は、2007年頃から徐々に生産地域を拡大し、現在、ブラジル、ウルグアイ、チリに合計31カ所の牛肉処理工場を有し、年間と畜処理能力は約360万頭である。同社は、中国や中東を中心に世界80カ国以上に輸出しており、ウルグアイの工場から米国にも輸出している。Marfrig社は、今般の買収により、同じくブラジル資本のJBS社に次ぐ世界第2位の牛肉生産企業となる。

 なお、Marfrig社は、今般の買収に要する資金はRABOBANKの融資にて調達するが、負債を削減するため、2010年に買収した米国の食品企業Keystone Food社を売却するとしている。

【佐藤 宏樹 野田 圭介 平成30年4月12日発】
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