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英国スコットランド、2009年以来となるBSE発生

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 英国北部のスコットランド自治政府は10月18日、同地域内の農場において約10年ぶりとなる牛海綿状脳症(BSE)の症例が確認されたと発表した。
 同自治政府のファーガス・イーウィング農村経済大臣は、アバディーンシャー州の農場で「定型」のBSE症例が確認された後、同自治政府の対応方針に基づき、予防措置として移動制限を行ったと述べた。
 また、同氏は、「今回の件は同疾病のための監視制度が機能していることを証明した。スコットランド自治政府とその関係者は、同地域において確認されるいかなる症例にも対応する準備ができていると確信している」とした。
 なお、動物衛生当局は発生の原因については調査中としている。また、今回の発生は、厳重な管理下において確認されており、フードチェーンには影響を及ばさないため、消費者の健康リスクを脅かすものではないことを確認しているとした。
 
 また、現地業界紙によると、同農村経済大臣は、今回の症例により同地域の国際獣疫事務局(OIE)によるBSEステータスは、2017年5月に認定された「無視できるリスク」から「管理されたリスク」に下げられるであろうことを意味すると述べた。これにより、同地域が英国内の他の地域であるイングランドやウェールズと同等となる。
 OIEが定めた規則の下で、現時点から11年以上前に産まれた動物に「定型」のBSEが報告されていない場合、当該国は最上位の同ステータスである「無視できるリスク」になることができる。
 
 現在、EUでのBSEの発生数は少なくなっており、2018年に入ってからでは今回が1例目であった。過去3年間では、アイルランドとフランスで発生があり、その後、当該国の同ステータスは下がっている。
 欧州食品安全機関(EFSA)の調査によると、散発的な発生の要因は、汚染された飼料の可能性が高いとしている。昨年、スペインでもいくつかの症例が報告されたが、これは非定型であり、汚染された飼料を通してではなく、自然発生したものと考えられる。非定型の場合、同ステータスは下げられることはなく、同国の同ステータスは依然として最上位の「無視できるリスク」となっている。
 
 なお、日本では過去の英国でのBSE発生を受け、1996年から英国産牛肉を禁輸している。また、直近の英国産牛肉(冷蔵・冷凍)の輸出量の推移については以下のとおりとなっている。
輸出量
ステータス
【調査情報部 平成30年10月23日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-8527