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欧州委員会発表の環境対策「欧州グリーンディール」に対する畜産業界の反応(EU)

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 欧州委員会は12月11日、欧州連合(EU)を持続可能な社会にすることを目標とした環境対策をまとめた「欧州グリーンディール」を発表した。同対策は、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(気候中立)とすることを目標としており、2020年3月までに「欧州気候法案」を提案することや、持続可能な食品の提供のための方法(Farm to Fork(農場から食卓まで)戦略)の確立、生態系や生物多様性の維持・再生などあらゆる分野を対象にして策定されている。
 12月に就任したばかりの欧州委員会フォン・デア・ライエン委員長は、環境対策を最優先課題として挙げており、同対策がEU経済の成長に資するものとし、「われわれの新たな成長戦略である」とした。また、同発表の中で、世界市場における環境対策に関する主導権の確立も目的としていることを示した。
 
 今回の発表を受け、畜産業界団体も反応した。欧州家畜食肉貿易業者連合(UECBV:European Livestock and Meat Trades Union)は同日、「欧州グリーンディール」が掲げる目標への業界としての全面的な貢献、欧州委員会との協力体制を示した上で、同業界の取り組みについてプレスリリースを行った。UECBVは、畜産および食肉がEUの文化と食習慣に深く根付いていることに言及するとともに、同部門が農村地域における雇用の創出などEU経済へも大きく貢献していること、EU市民にバランスの取れた食事を提供していることを併せて主張した。その上で、今回の発表は環境問題に対する解決策の一つであることを尊重し、最終的な政策の策定に向けて、欧州委員会との協働を示した。また、そのためにも共通農業政策(CAP: Common Agricultural Policy)の役割の重要性も強調した。
 また、欧州酪農協会(EDA:European Dairy Association)も同日、同じく酪農部門も欧州委員会との協力準備が整っているとし、同業界の取り組みについてプレスリリースを行った。EDAは、環境部門において世界市場で力強いリーダーシップを取るというEUの野心を共有し、全面的に支持するとした。また、酪農部門が、歴史的にみてもEU市民に必要な栄養を提供し、社会的、環境的にも重要な部門であるとした上で、サプライチェーンのあらゆるレベルで取り組み、新たな政策の中での役割を果たすことを約束するとした。EDAの事務局長は、「欧州グリーンディール」が今後数年間、酪農部門に負担を課すであろうとする一方で、同政策から要求される多大な課題に集中して対応していきたいとした。また、同政策の過程には、CAPによる財政的かつ政治的な全面的な支援が必要であることを強調した。
 
 2020年以降のEU畜産業界は、「欧州グリーンディール」とともに進んでいくこととなる。
【調査情報部 1月16日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-8527



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