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米国農務省による世界のトウモロコシ・大豆需給予測(2020年7月)

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2020/21年度の世界トウモロコシ生産量、期末在庫量を下方修正

 米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2020年7月10日、「Grain:World Markets and Trade」において、2020/21年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した。
 これによると、2020/21年度の世界のトウモロコシ生産量は、米国が作付面積、収穫面積の減少により前回より2527万トン、また、カナダが100万トン下方修正されるなど全体で2526万トン下方修正され、前年度比4.5%増の11億6321万トンと見込まれている(表1)。国別で見ると、米国は、今回、下方修正され同10.2%増となる。また、ブラジル、ウクライナは、記録的に大きな生産量になる。
 輸出量は、前回予測値と大きな差がなく、同4.1%増の1億8284万トンと見込まれている。これは、トウモロコシの供給量が増加する結果、競合する飼料用小麦との価格競争力が高まるためである。一方、輸入量は、生産量が少なくなるカナダやアルジェリアなどが上方修正された。なお、2019/20年度(推計値)の輸出量において、アルゼンチンが3〜5月の輸出増により前回の100万トンに続き今回200万トン上方修正される一方、ブラジルが引き続き輸送の遅延により前回の100万トンに続き今回200万トン下方修正された。
 消費量は、ASF(アフリカ豚熱)による飼養頭数の減少から回復の進む中国が前回に続き100万トン上方修正されたものの、米国が飼料等向けを中心に前回より444万トン下方修正されたことで、全体で339万トン下方修正され、同3.4%増の11億6012万トンと見込まれている。
 期末在庫は、米国、アルゼンチン、中国のほか、カナダおよびメキシコなどが下方修正された結果、全体で2283万トン下方修正され、同1.0%増の3億1504万トンと増減率が7.0ポイント低下し、わずかに増加すると見込まれている。
表1

2020/21年度の世界の大豆需給、中国の消費量を上方修正

 USDA/FASが2020年7月10日、「Oilseeds:World Markets and Trade」において、2020/21年度の世界の大豆需給予測値を更新した。
 これによると、2020/21年度の世界の大豆生産量は、前回予測値と大きな差がなく、前年度比7.5%増の3億6252万トンとかなりの程度増加すると見込まれている(表2)。国別で見ると、米国は、作付面積、単収が回復することから、同16.4%増と大幅に増加する。また、ブラジルは、同4.0%増と2年連続で増加し、2019/20年度に続き最大の生産国となる。なお、2019/20年度(推計値)の生産量において、ブラジルが200万トン上方修正された。
 輸出量も前回予測値と大きな差がなく、同1.4%増の1億6158万トンと見込まれている。ブラジルやアルゼンチンが前年度を下回る一方、米国が同24.2%増前年度を大幅に上回る。輸入量は、前回予測値から修正がなく、同0.3%増の1億5802万トンと見込まれている。なお、2019/20年度(推計値)において、ブラジルの輸出量が前回より400万トン前回に続き上方修正される一方、相手先である中国の輸入量が200万トン前回に続き上方修正された。
 消費量(搾油仕向け)は、ASFからの回復により豚飼養頭数が増加し需要の強い中国のほか米国などにおいて上方修正された結果、前回より186万トン上方修正の3億1557万トン(同3.7%増)と見込まれている。
 期末在庫は、ブラジルや中国などにおいて下方修正された結果、前回より126万トン下方修正の9508万トン(同4.6%減)と見込まれている。
表2

2020/21年度の米国トウモロコシ生産量、期末在庫を下方修正

 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は2020年7月10日、2020/21年度(9月〜翌8月)の米国の主要農作物需給予測値を更新した。このうち、米国のトウモロコシ需給見通しは、次の通りである。
 生産量は、作付面積、収穫面積がそれぞれ前回より500万エーカー、560万エーカー減少したことで、9億9500万ブッシェル(2527万トン)下方修正され、前年度比10.2%増の150億ブッシェル(3億8102万トン(注))と前回より増減率が7.3ポイント低下するものの、かなりの程度の増加が見込まれている(表3)。この生産量は、これまで最も大きかった2016/17年度の151億4800万ブッシェル(3億8477万トン)をわずかに下回る水準となる。
 消費量は、生産量が下方修正されたことや価格上昇が見込まれることから飼料等向けを中心に1億7500万ブッシェル(445万トン)下方修正され、同5.2%増の124億7500万ブッシェル(3億1687万トン)と見込まれている。
 輸出量は、前回予測値から修正がなく、同21.1%増の21億5000万ブッシェル(5461万トン)と大幅な増加が見込まれている。
 期末在庫は、生産量が下方修正されたことなどから前回より6億7500万ブッシェル(1715万トン)減と大幅に下方修正され、同17.8%増の26億4800万ブッシェル(6726万トン)と大幅な増加が見込まれている。この結果、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、18.1%と前回を4.4ポイント下回り、前年度から1.6ポイントの増加が見込まれている。
 また、生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.35米ドル(1キログラム当たり14.4円:1米ドル=109円)と前回より0.15米ドル(同0.6円)上昇すると見込まれている。
 なお、多くのトウモロコシの生産地では、7月中旬〜下旬にかけて授粉期を迎えると見込まれており、今後はその状況を踏まえた需給予測が行われる。

(注)1ブッシェルを25.401キログラムとしてALICが換算。
表3
【井田 俊二 令和2年7月29日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 国際調査グループ (担当:井田 俊二)
Tel:03-3583-9532



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