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2020/21年度のばれいしょ生産量、前年度をやや上回る見通し(中国)

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最終更新日:2020年12月11日

 米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は、2020年11月12日付の「ばれいしょ及びばれいしょ製品年報(2020)」(GAIN Report No. CH2020-0149)において、中国におけるばれいしょ生産の概要と2020/21年度(9月〜翌8月)以降の需給見通しを公表した。

中国のばれいしょ生産の概要

 中国は世界最大のばれいしょ生産国であり、ばれいしょの生産地域は主に4つに分けられる(図1、表)。中でも生産が盛んに行われているのは、北方一作区の内モンゴル自治区および甘粛省、西南混作区の四川省、貴州省および雲南省であり、これら5つの省・自治区で全国の生産量の約6割を占めている。
図1
表

2020/21年度のばれいしょの需給見通し

 2020年9月初旬に北東部を襲った豪雨や台風の影響により、ばれいしょの収穫作業は大幅に遅れたとされているものの、2020/21年度のばれいしょ生産量は、ばれいしょ価格の上昇により作付面積が増加したことや、北西部や南西部などの生産地域で天候が良好であったことから、前年度を3.0%上回る9900万トンと見込まれる。
 2020年におけるばれいしょの用途別消費割合は、家庭・レストラン消費向けが60%と最も高く、次いで種いも向けが12%、加工向け(ばれいしょでん粉、冷凍フライドポテトおよびポテトチップスなど)が10%、飼料向けが5%になると推計されている(図2)。
図2
 中国のばれいしょ加工産業の関係者によると、ばれいしょでん粉や冷凍フライドポテトは、加工施設が集中している北方一作区で主に生産されているが、これらの加工施設の稼働期間は1年当たり4〜6カ月程度と短い。これは、加工に適したばれいしょの供給量が限定的であることや、適切な貯蔵施設の不足に原因があるとされ、収穫前の4〜8月には原料不足に陥る傾向にある。一方で、ポテトチップスは、輸入ばれいしょのほか高品質なばれいしょを主に原料としており、全国に加工施設が存在している。

今後10年間の生産見通し

 中国農業農村部が発表した「中国農業展望報告(2020−2029)」(注)によると、ばれいしょは農村部における重要な収入源の一つとなっており、今後10年間で作付面積は1年当たり0.4%増加し、単収も生産技術の向上やウイルスフリーの健全な種いもの普及などにより同0.5%の増加が見込まれることから、生産量は同0.9%増加すると予測されている。

(注)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が中国のばれいしょ生産に与えた影響については、本報告書での言及はない。
【荒川 侑子 令和2年12月11日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:調査情報部)
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