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2020/21年度穀物の生産見通しを発表(豪州)

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豪州農業資源経済科学局(ABARES)は6月8日、四半期ごとの穀物生産見通しを公表した。この中で、2020/21年度(7月〜翌6月)夏作物の生産予測の見直しを行うとともに、新たに2021/22年度冬作物の生産予測を発表した(注)
(注)豪州の夏作物は、10月〜翌年1月に播種、3月〜6月に収穫を行う。冬作物は、3月〜6月に播種、10月〜翌年1月に収穫を行う。また、本発表の段階では、2020/21年度夏作物の収穫が概ね終了しており、2021/22年度冬作物の播種が概ね終了している。
(参考)豪州における穀物などの主要産地の分布状況

【夏作物】2020/21年度生産量、干ばつの影響を受けた2019/20年度の3倍以上の見込み

2020/21年度の夏作物は、干ばつから回復し、降雨に恵まれたことから、作付面積は104万2000ヘクタール(前年度比2.5倍)と前回予想(2021年2月)から2000ヘクタール上方修正され、生産量も336万7000トン(同3.4倍)と前回予想から6万1000トン上方修正され、それぞれ大幅な増加が見込まれている(表1)。
なお、昨年8月以降、クイーンズランド(QLD)州南部とニューサウスウェールズ(NSW)州北部でネズミが大量発生し、一部の成熟した夏作物に被害が発生したため、生産農家の一部で品質低下による収益低下が発生したものの、豪州全体では夏作物の生産量に大きな影響はなかったとされている。
主要品目別では、夏作物で最も生産量の多いソルガムの作付面積は51万1000ヘクタール(前年度比2.5倍)、生産量も152万2000トン(同3.8倍)とともに増加が見込まれるが、これは直近10年平均で見ると、2%下回る水準となっている。
次に多い綿実は、作付面積が29万7000ヘクタール(同4.3倍)と見込まれているが、この増加要因として、ほとんどの綿実栽培地域でかんがい用水の供給が増え、土壌中の含水量が改善されたことによるものとされている。また、生産量は作付面積の増加を受け、86万トン(同5.3倍)と増加が見込まれている。ただ、この生産量は、直近10年平均を26%下回る水準となっている。
表1 夏作物の生産見通し

【冬作物】2021/22年度生産量、前年減も平年以上の見込み

2021/22年の冬作物について、作付面積は2319万6000ヘクタール(対前年度比2.4%増)とわずかに増加するものの、単収は平均で1ヘクタール当たり2.02トン(同17.3%減)に落ち着くものと見込まれ、生産量も4678万トン(同15.3%減)とかなり大きく減少すると見込まれている(表2)。これは、記録的な生産量であった前年度を15.3%下回るものの、直近10年平均を13%上回る水準となる。
主要品目別では、冬作物で最も生産量の多い小麦の作付面積は1305万7000ヘクタール(同0.6%増)と前年並みで推移する一方、単収は同2.13トン(同17.3%減)と見込まれることから、生産量は2781万9000トン(同16.6%減)と大幅に減少すると見込まれている。
次に多い大麦は、作付面積が424万5000ヘクタール(同4.0%減)、単収も同2.44トン(同17.5%減)とともに減少が見込まれることで、生産量も1036万6000トン(同20.8%減)と大幅に減少すると見込まれている。
冬作物についても、夏作物と同じく東部州でのネズミによる被害が発生したものの、今冬の寒さと雨の影響で、ネズミの繁殖率が低下したことなどにより、被害は最小限に抑えられたとされ、豪州全体の生産量には影響を及ぼさないと見込まれている。
表2 冬作物の生産見通し
生産見通しを地域別に見ると、主要生産地域である西オーストラリア(WA)州、NSW州、QLD州のほとんどの地域で、晩夏と秋の降雨により土壌水分が平均を大きく上回り、今後の降雨量の見通しも概ね良好であることから、冬作物には好ましい生育環境となっている。対照的に、ビクトリア(VIC)州と南オーストラリア(SA)州のほとんどの地域では、秋の降雨量が平均を下回っていたため、作付けに影響を及ぼしたとされている。
豪州気象庁(BOM)が6月3日に発表した最新の降水量見通し(6月〜8月)によると、東部の各州とSA州のほとんどの生産地域で冬期降水量は平均以上となる可能性が高い一方、WA州の生産地域は平均以下になる可能性が高いとされている。
これらの要因により、作付面積が最も大きいWA州の生産量は1754万2000トン(対前年度比4.2%増)で、直近10年平均を9%上回ると見込まれ、NSW州の生産量は1307万4000トン(同29.9%減)で、直近10年平均を27%も上回る生産量が見込まれている。一方、その他の州では収量にばらつきがあると予想され、VIC州とSA州のいくつかの主要生産地域では平均以下の収量になると見込まれている(表3)。
表3 地域別冬作物の生産見通し
【調査情報部 令和3年7月1日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4394



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