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カナダ酪農生産者協会、新たな消費拡大キャンペーンを開始(カナダ)

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 酪農生産者の全国組織であるカナダ酪農生産者協会(DFC:Dairy Farmers of Canada)は、カナダの酪農に対する信頼を深めるための新たなキャンペーンを打ち出した。特にミレニアル世代と呼ばれる1981年以降に生まれ2000年代に成人を迎えた層を中心に、酪農を身近なものとして紹介することなどを目的としている。

 2019年のカナダの人口のうち、全体の30%近くを占めるミレニアル世代のほとんどは都市部に居住している。このため、この世代にとって酪農は身近な存在ではなく、生産現場を知らないことが多い。今回のキャンペーンではYouTubeなどを活用し、ミレニアル世代の酪農生産者が前面に登場して広大な農場や伸び伸びと放牧される乳牛などを背景に、誇りを持って取り組んでいる姿などがアピールされている。また、最新のテクノロジーを使いつつも、アニマルウェルフェアに配慮した効率的かつ衛生的な牛舎や、生産される生乳が厳しい食品安全基準を満たし、毎日の乳牛の全頭モニタリングなどがされていることが誇らしげに語られている。

 このキャンペーンは、6月21日から8月2日の6週間にわたって行われ、酪農生産者やインフルエンサーも参加し、テレビ、ラジオなどの媒体だけでなく、ソーシャルメディアやその他デジタル媒体も活用して酪農の生産現場などを紹介している。

 DFCのナレワジェック・マーケティング担当副社長は、牛乳やチーズなどの乳製品に貼られた青い牛のロゴが100%カナダ産生乳から作られていることを保証するものであるとし、「我々の調査では、(消費者は)カナダの酪農生産者がどのように働き、カナダ経済に貢献しているかを知る機会がないため、酪農に対する知識が十分ではないことが分かった。この青い牛のロゴが象徴していることを示したい」とHPを通じてコメントした。
 また、同ランプロン会長は、「カナダの酪農生産者は、常に革新的なアプローチで優れた製品を提供してきた。100%カナダ産生乳は、世界で最も厳しい基準を満たしており、動物や環境への配慮を含めた包括的なアプローチによって、その高い品質を実現している」と品質の高さを強調した。
参考:100%カナダ産生乳を原料とした乳製品に貼られる「青い牛」のロゴ
参考:100%カナダ産生乳を原料とした乳製品に貼られる「青い牛」のロゴ
【上村 照子 令和3年7月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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