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2021年6月の牛肉輸出額、過去最高を記録(NZ)

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 ニュージーランド統計局(Stats NZ)によると、2021年6月のニュージーランド(NZ)の総輸出額(全輸出品目の合計)は60億NZドル(4740億円:1NZ=79円)と、牛肉や丸太の輸出価格上昇などがけん引し単月実績としては過去最高を更新した。これまでの総輸出額の最高は、前月(2021年5月)に記録した59億NZドル(4661億円)で、2カ月連続での更新となった。また、同月の貿易全体の収支は2億6100万NZドル(206億1900万円)の黒字となり、2020年12月から続いた赤字から脱却した。
 このうち、牛肉の輸出額は前年同月比8%増の4億1100万NZドル(324億6900万円)と、単月実績では最高を記録した。世界的な牛肉需要の高まりを背景にNZの牛肉輸出量は増加基調にあり、隣国の畜産大国である豪州が干ばつからの回復過程で牛肉生産量、輸出量が前年を下回る中で、その需要は高まりつつある。また、2021年に入り米ドルに対してNZドル安で推移する為替相場も、輸出額を押し上げる一因になったとみられる。これまでの牛肉輸出額の単月実績での最高は、2020年3月に記録した4億500万NZドル(319億9500万円)であった(図1)。なお、本年1〜6月の累計で見ると、1月の輸出額が前年同月比で2割近く減少したことが影響し、20億9500万NZドル(1655億500万円、前年同期比5.1%減)とやや減少している。
図1 牛肉輸出額の推移
 また、同月の乳製品輸出額も、粉ミルク、バター、チーズの輸出が好調となったことから、前年同月比31%増の16億1000万NZドル(1271億8300万円)と大幅に増加した。なお、本年1〜6月の累計で見ると、4月の輸出額が前年同月比で2割近く減少したことが影響し、85億8700万NZドル(6783億7300万円、前年同期比1.2%減)とわずかに減少している。

輸出業者、中国依存の高まりを注視

 2021年6月の全輸出品目の輸出量を国別に見ると、中国向けが総輸出量の32%を占め、2017年以降第1位となっている。同月の中国向け輸出額は、乳製品が7億300万NZドル(555億3700万円、品目全体の44%)、丸太が3億6700万NZドル(289億9300万円、同90%)、肉類が3億2900万NZドル(259億9100万円、同41%)となった。このように、中国市場への輸出依存が高まる中でNZの輸出業者は貿易リスクの可能性を考慮し、神経を尖らせている。  NZ政府は7月19日、米国、英国、豪州、カナダ、EU、日本、NATO(北大西洋条約機構)と共に、中国政府がこれらの国々へのサイバー攻撃に関わっているとして非難する声明を発表した。さらに、NZ外務貿易省は、国内のサイバー活動において、中国が関与しているとされるAPT40と呼ばれるグループによる攻撃が確認されているとした。これらの非難に対し在NZ中国大使館の報道官は、「全く根拠のない無責任なもの」とし、NZ政府に抗議を行ったとした。  NZ食肉産業協会(MIA)のカラペワ最高責任者は、今後の外交の展開を注視しているとし、「NZと中国との成熟した強固な基盤によって、両国政府があらゆる相違点を効果的に管理し、それが多面的に他の分野に波及しないことを期待している」と述べた。
【廣田 李花子 令和3年8月3日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9530



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