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2019/20年度の酪農経営実態に関する調査結果を公表(NZ)

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 ニュージーランド(NZ)の酪農団体であるDairyNZは2021年8月2日、NZ国内の酪農家を対象とした年次調査「DairyNZ 2019−20 Economic Survey」の結果を公表した。これによると、2019/20年度(7月〜翌6月)は、新型コロナウイルス感染症(COVID−19)などの課題があったにも関わらず、酪農家の収益性は非常に高かったとされている。
 本調査は、NZ国内のオーナー経営酪農家326者および乳牛群を所有する50:50シェアミルカー124者を対象に行われた(注)
(注)オーナー経営とは、農場 (土地) の所有者自らが酪農経営を行うか、 あるいは農場管理のためのマネージャーを一定賃金で雇用し、 酪農を行う経営。シェアミルカーとは、契約により自らが搾乳などの作業を行う者で、農場(土地)所有者と合意した比率で収入を受け取っており、50:50はその比率が50%であることを示している。

【オーナー経営酪農家】
 2019/20年度にNZのオーナー経営酪農家が受け取った乳価は、乳固形分1キログラム当たり7.05NZドル(557円:1NZドル=79円、前年度比9.8%増)とかなりの程度増加した(図1)。
図1 オーナー経営酪農家における生産者受取乳価の推移
 一農場当たりの売上総利益は、過去10年間で最も多い129万3024NZドル(1億215万円、同10.9%増)とかなり大きく増加し、営業利益は39万831NZドル(3088万円、同24.3%増)と大幅に増加した(表1)。また、総資産に占める総負債の割合(負債比率)は、2021年6月末時点で51%と、前年の53.4%から2.4ポイント減少したとされている。
表1 オーナー経営酪農家における営業利益等の推移(一農場当たり)
 また、牛1頭当たりの生乳生産量は、乳固形分ベースで409キログラム(対前年度比3.7%増)と増加しており、飼料に混合しているパーム核油粕(PKE)、トウモロコシサイレージ、飼料用ビートの使用量の増加が乳量増加の要因としている。なお、飼料費は農場支出の中で27.2%と最も大きな割合を占めている(図2)。
図2 オーナー経営酪農家における支出額割合
【50:50シェアミルカー】  
 同年度の50:50シェアミルカー(以下「シェアミルカー」という。)が受け取った乳価は、乳固形分1キログラム当たり3.45NZドル(273円、前年度比8.8%増)とかなりの程度増加した(図3)。
図3 シェアミルカ―における生産者受取乳価の推移
 一農場当たりのシェアミルカーの売上総利益は、オーナー経営酪農家と同様に過去10年間で最も多く、70万1154NZドル(5539万円、同4.2%増)とやや増加し、営業利益は15万1293NZドル(1195万円、同29.1%増)と大幅に増加した(表2)。また、負債比率は2021年6月末時点で47.9%と、前年の61.6%から13.7ポイントも減少したとされている。
表2 シェアミルカーにおける営業利益等の推移(一農場当たり)
 また、シェアミルカー酪農場における支出の構成は、人件費が最も大きく29%を占めており、次いで飼料費が26.8%となっている(図4)。
 
図4 シェアミルカーにおける支出額割合
 DairyNZは、今後の乳価の低下や温室効果ガス排出規制の本格的な開始、窒素肥料の使用制限などにより、中長期的に酪農家の利益は圧迫されることになるとみている。
【調査情報部 令和3年8月19日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4394



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