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アルゼンチン、牛肉輸出制限措置を追加緩和

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 アルゼンチン農牧水産省は2021年9月27日、同年5月から開始した牛肉の輸出制限措置について追加緩和することを公表した。10月4日から缶詰または加工用牛肉(カテゴリーDおよびEの牛肉(注1))といった国内での需要が少ない老齢の経産牛などから生産された牛肉の中国向け輸出を制限の対象から除外することとなった。
 アルゼンチン政府は2021年5月、牛肉輸出の増加により国内の牛肉需給がひっ迫したとして、この是正と国内牛肉価格の抑制による消費の回復を目的に、5月20日から30日間の牛肉輸出停止措置を講じた。停止措置経過後の6月22日には条件付きで輸出を再開したが、国内需要の高い一部品目については輸出制限を継続(2021年12月31日まで)し、輸出量の上限を前年7〜12月の50%に設定(2021年8月31日までとし、12月31日まで延長可)するなどの制限が付された(注2)。なお、輸出量の上限設定については、その後、10月31日まで延長するとされている。
 アルゼンチンでは9月12日、国会議員選挙予備選挙が実施され野党連合の得票率が与党連合を上回る結果となった。この結果を受け、アルベルト・フェルナンデス大統領は9月17日、内閣改造に踏み切った。また、11月14日に中間選挙が予定されており、今回の措置はこういった状況を踏まえての対応とみられている。これまで政府が取ってきた輸出制限措置に反対してきた業界団体からは、今回の追加緩和について、完全に満足できるものでないとしながらも歓迎の声が出ている。

(注1)カテゴリーD:経産牛、E:未経産牛(12カ月齢以上)。
(注2)詳細は、海外情報「アルゼンチン政府、30日間の牛肉輸出停止措置を公表」(2021年5月28日発)(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_002955.html)および「アルゼンチン、条件付きで牛肉輸出再開を決定」(2021年7月8日発)(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_002990.html)を参照されたい。

牛肉輸出量は、輸出制限により前年同期を2〜3割程度下回って推移

 2021年5月に導入された牛肉輸出制限の結果、6〜8月以降の輸出量は前年同期を2〜3割程度下回って推移している(図1)。
 同国の牛肉輸出は、最大の輸出先である中国での中間富裕層を中心とした牛肉需要の拡大やアフリカ豚熱発生に伴う豚肉からの代替需要を背景に中国向け輸出の一局集中が進んでおり、2020年の牛肉輸出量に占める中国向けの割合は、輸出量全体の4分の3(76.2%)に達した。現地報道によると、今回の中国向けを対象とした輸出制限の追加緩和により、制限前の9割程度に相当する量の輸出が可能になるとされている。
図1
図2
【井田 俊二 令和3年10月11日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 国際調査グループ (担当:井田 俊二)
Tel:03-3583-9472



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