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2020/21年度野菜の輸出額、2年連続で減少(豪州)

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最終更新日:2021年10月20日

コロナ禍による物流の混乱等で野菜の輸出量が減少

 豪州のRURAL BANK(注1)は9月7日、2020/21年度(7月から翌6月)の豪州の農産物輸出額や次年度の見通しについての報告書「Australian Agricultural Trade 2020/21」を公表した。
  (注1)2000年に設立され、豪州の農村部を中心に400以上の拠点を
      持つ銀行。
 この中で、同年度の野菜の輸出額について、前年度比2.2%減の2億8860万豪ドル(236億7000万円:1豪ドル=82円(注2))と2年連続での減少が報告された。この要因として、豪州の主産地のほとんどで野菜の生産は好調であったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID−19)の影響による物流の混乱や輸送コストの上昇を受けて、野菜の輸出量が全般的に減少したためとしている。
 これを輸出先別に見ると、輸出額第3位のマレーシア向けが3000万豪ドル(24億6000万円、同7.5%増)、同第7位の米国向けが1600万豪ドル(13億1000万円、同22.6%増)とそれぞれ増加したものの、同第1位のシンガポール向けが8年ぶりに前年度を下回ったほか、同第2位のUAE向けや同第4位の日本向けなども同じく下回った(表1)。
  (注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の
      為替相場」の9月末TTS相場。
表1

21/22年度の野菜生産額は過去最高の見通し

 豪州農業資源経済科学局(ABARES)が農畜産物の生産額や見通しについて四半期ごとに公表している、「Agricultural commodities September quarter 2021」によると、2021/22年の豪州の野菜生産額は過去最高の124億豪ドル(1兆168億円)に達すると予測している(図1)。この中で、野菜の主産地においては、2021年の冬から春先(6月〜9月頃)にかけて天候に恵まれ、特にクイーンズランド(QLD)州での生産量の増加が見込まれるとしている。
図1
 なお、豪州気象局(BOM)の最新の予測では、2021年11月から翌1月の最高気温は、西オーストラリア(WA)州北部と西部南東部、豪州北部の海岸線沿いの大部分で平均値を上回るとしている。また、今後、数カ月間はラニーニャ現象の発生が予想されることから、QLD州の北部と東部やWA州の沿岸部などの降雨量は平均値を上回る可能性が高いとしている。このような状況により、野菜の生育状況は引き続き安定が見込まれている。
 一方でABARESは上記の報告において、野菜の生産量増加に伴い、生産者は労働力の確保のために、季節労働者に対し、より良い雇用条件を提供する動きがあることから、生産者の経営状況を圧迫する懸念が高まっているとしている。
 今後、野菜生産の安定が見込まれる中、同国のコロナ対策の動きのほか輸出への影響について、引き続き注視が必要な状況にある。


【廣田 李花子 令和3年10月20日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:廣田李花子)
Tel:03-3583-4394



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