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米国農務省、世界の砂糖市場動向および需給見通しを公表(米国)(2025年6月4日)

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最終更新日:2025年6月4日

2025/26年度は消費増も、増産により期末在庫は増加見込み

 米国農務省(USDA)は2025年5月22日、2025/26年度の世界の砂糖市場と貿易に関する報告書を公表した(表)。
 2025/26年度の世界の砂糖生産量は、1億8932万トン(前年度比4.7%増)とやや増加が見込まれている。このうち、生産量第1位のブラジルは、好天により4470万トン(同2.3%増)とわずかな増加が見込まれているが、サトウキビの砂糖への仕向け割合は前年度から2ポイント減の49%とされている。第2位のインドは、好天と作付面積の増加により、3525万トン(同25.9%増)と大幅な増加が見込まれている。これら上位2カ国の増産により、第3位のEUの減産分を補う形となった。
 輸入量は、5739万トン(同1.4%増)とわずかな増加が見込まれている。このうち、米国は関税割当制度のうち精製糖の輸入枠数量が前年度を下回ることなどから、かなり大きな減少が見込まれているが、EUでは減産に伴う大幅な増加が見込まれている。
 消費量は、1億7792万トン(同1.4%増)とわずかに増加し、過去最高を更新すると見込まれている。このうち、消費量第1位のインドでは、外食産業の成長が消費を牽引し、3100万トン(同5.1%増)とやや増加が見込まれている。
 輸出量は、6523万トン(同4.0%減)とやや減少が見込まれている。このうち、輸出量第1位のブラジルは3580万トン(同2.6%増)、第3位のインドは400万トン(同14.2%増)と、いずれも増産による増加が見込まれている。第2位のタイは、これら2カ国の輸出増に伴う輸出競争力の低下などから、700万トン(同30.0%減)と大幅な減少が見込まれている。
 この結果、期末在庫は4119万トン(同7.5%増)とかなりの程度増加が見込まれている。
表 主要国の砂糖の需給見通し
【調査情報部 福寿 悠星 令和7年6月4日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部  (担当:国際調査グループ)
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