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ばれいしょ生産者団体、供給過剰を受け2026年の作付面積制限を推奨(EU)

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最終更新日:2026年3月16日

 ドイツ、フランス、ベルギーおよびオランダのばれいしょ生産者団体である欧州北西部ばれいしょ生産者連盟(NEPG:North-West European Potato Growers)は3月6日 、生産者に対して、2026年のばれいしょ作付面積は適正価格で販売できると判断可能な範囲にとどめるべき旨を推奨し、作付面積減少の必要性を訴えた。この背景には、3年連続の増産により、供給過剰が深刻化している状況がある。

2025年は前年比1割増の増産、価格は大幅に下落

 上記4カ国のばれいしょ生産量は、2023年以降、堅調に推移した生産者価格を背景に増加傾向で推移し、25年の生産量は、作付面積の増加(前年比6.8%増)に加えて、恵まれた天候による単収の増加(同4.5%増)により、2724万トンと見込まれる。これは、前年比10.4%増、過去5年(20〜24年)平均比では17.7%増の増産となる(表)。
表
 一方、需要について見ると、国際的な冷凍フライドポテト市場からの引き合いの減少に直面している。この要因としては、ユーロ高やインド・中国・エジプト・トルコなどとの競合激化が挙げられる。
 この結果、現状の需給は深刻な供給過多となっており、報道などによれば、契約取引外のばれいしょについて、極めて安価な価格での取引となるか買い手が見つからない状況が生じているとされる。欧州委員会によれば、25年のばれいしょ価格(種いも含む)は、前年比22%安が見込まれている(図)。
図

フランスでは飼料転用を促進

 こうした状況を受け、フランスでは2月23日、全国ばれいしょ生産者組合(UNPT)が全国酪農生産者連合会(FNPL)および全国肉牛生産者連合会(FNB)と協力し、ばれいしょの飼料転用を促進するオンラインプラットフォームを立ち上げた。ばれいしょを飼料用として利用したい乳牛・肉用牛飼養者と、自由市場で買い手が見つからないばれいしょ生産者をマッチングし、地域間取引を促進するものとなっている。

NEPGは生産コスト増も懸念

 NEPGは、生産コストの上昇リスクについても言及している。種いも価格は概ね下落傾向にあるものの、中東情勢の悪化が継続した場合には、肥料や燃料価格の上昇が見込まれるとしている。

【調査情報部 令和8年3月16日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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