畜産 畜産分野の各種業務の情報、情報誌「畜産の情報」の記事、統計資料など

ホーム > 畜産 > 海外情報 > 2026年 > 米国は台湾との相互貿易協定の合意を発表、業界団体は賞賛(米国)

米国は台湾との相互貿易協定の合意を発表、業界団体は賞賛(米国)

印刷ページ
 米国通商代表部(USTR)は2026年2月12日、台湾との相互貿易協定に合意したと発表した。本相互貿易協定は両国・地域における大幅な関税引き下げ、非関税障壁の撤廃などを目指すものとなっている。なお、本協定の発効時期については未定である。

1.相互貿易協定の合意内容の概要

 USTRの発表によれば、台湾側は米国の製品に対して関税割当量を設けることはせず、米国産農産物(小麦、牛肉、乳製品、豚肉など)をはじめとする多くの品目について関税の大幅な削減または撤廃が実現するとされている。また、関税の削減・撤廃のみならず、米国産の牛肉、豚肉、家きん肉、加工用ばれいしょについて台湾側の非関税障壁を解決すること、そして、バイソン肉の台湾への輸出解禁手続きを完了するため台湾は米国と協力することとされた(表)。一方、米国側は台湾からの農産物等を含む品目に対する相互関税(注)について、最恵国(MFN)税率が15%未満の物品は15%まで関税率を上昇させ、MFN税率が15%以上の物品については関税率の追加を行わないこととなった。
(注)米国が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき導入した相互関税・追加関税については2026年2月20日の連邦最高裁判所の判決を受けて解除され、牛肉等の一部農産物を除き一律10%の関税が新たに課されることとなっている。詳細は海外情報「連邦最高裁判所判決に伴い、新たな関税措置を発表(米国)」も併せてご参照ください。
表 相互貿易協定における米国産農産物等の台湾向け非関税障壁の対応

2.業界団体の反応

 本合意内容を受け、各業界団体は賞賛する声明を発表している。全米肉用牛生産者・牛肉協会(NCBA)は、台湾は米国産牛肉にとって最も有力な国際市場の一つとして台頭しており、無関税の市場アクセスは輸出市場に依存しながら一頭一頭の価値を最大化しようとする生産者にとって、長期的な安定性を提供する旨を述べている。また、全米豚肉生産者協議会(NPPC)も、15年以上の貿易上の障壁を解決する取り組みが実を結び、生産者にとって更なる輸出機会と繁栄がもたらされる旨を述べている。
 また、全米生乳生産者連盟(NMPF)、米国乳製品輸出協会(USDEC)および一般食品名称コンソーシアム(CCFM:Consortium for Common Food Names)も本合意内容を賞賛し、協定によりすべての米国産乳製品に対する関税が撤廃され、台湾における非関税障壁が未然に防がれることになると述べている。更にCCFMは、台湾は米国にとって重要な市場であり本協定に含まれる一般名称保護の約束は、欧州連合(EU)のような第三者が知的財産権の手段を悪用して米国の輸出機会を奪うことを未然に防ぐと述べている。
【調査情報部 令和8年3月19日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532