養豚業界の現状に鑑み、2026年3月3日、農業農村部は主要な養豚企業を集め、「今後、母豚の飼養頭数目標を(現在の3900万頭前後から)3650万頭に引き下げる予定である」と通知した
(注2)。同日の2日後(3月5日)には全国人民代表大会(日本の通常国会に相当し、二週間程度続く)が開催されるタイミングで、代表(日本の国会議員に相当)の中には養豚業界の関係者が複数含まれることを見越し、これらの者、ひいては養豚業界を代表する各企業に対して、企業の社会的責任を果たし、率先して政府方針に協力し、政策が成果を上げるよう減産を促す意図がある。
大会終了後、同部は再度座談会を召集し、改めて生体豚価格の厳しい状況を紹介した上で、政府は既に豚肉の貯蔵数量を増やす準備を進め、関係機関に具体的な指示を出しているとした。また、参加企業に対し、減産への協力と、需要に見合った出荷調整を適切に行うことを改めて求めた。養豚企業が対象の座談会は2025年9月以降3回目で、極めて異例なことである。減産によって養豚業界を安定させるとの政府の強い意思を示すものと言えるだろう。
(注2)中国農業農村部による母豚の飼養頭数を通じた生産調整については、海外情報「中国農業農村部、豚の飼養頭数調整のための方策を改訂(中国)』(令和6年3月12日)をご参照ください。