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欧州委員会の2026年生産見通し、生乳は前年並み、牛肉と豚肉は減産の予測(EU)

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 欧州委員会は春の短期需給見通しを公表した。これによれば、EUの2026年の畜産物の生産量は、生乳は前年比0.2%増の前年並み、牛肉および豚肉は同2.6%減、1.0%減とそれぞれわずかな減産、家きん肉は1.4%増とわずかな増産と予測されている。

生乳・乳製品 〜生乳出荷量は前年並み、高付加価値乳製品の生産に注力〜

 2025年の生乳出荷量は、前年比1.7%増の1億4870万トンと見込まれる表1)。これは、堅調な生乳価格、天候に恵まれたことによる良質な牧草、安定した飼料の品質と供給に加え、一部の加盟国(ドイツ、フランス、オランダ、ベルギー)における家畜疾病の影響からの生産回復といった複数の要因によるものである。
 26年の生乳生産は、第1四半期に前年増となった後、下半期は減産に転じるとみられるものの、全体としては堅調な域内需要に支えられ、前年比でわずかな増加が見込まれる。これに伴い、同年の生乳出荷量は、同0.2%増の1億4890万トンと予測される。
表1
 26年の乳製品の生産動向については、生乳の増産余地が限られる中、乳製品企業は高付加価値製品へのシフトをさらに進めるとみられ、チーズは前年比0.7%増の1146万100トン、ホエイは同0.7%増の211万3900トンと、いずれも増産が予測される(表2)。これらの製品に対する国際的な需要が堅調であることから、輸出量も増加すると予測される。
表2
 25年のバターの生産量は、生乳出荷量の増加により、前年比6.2%増の226万700トンとなった(表3)。26年も前年並み(同0.3%増)の226万8200トンと見込まれる。26年の消費量は前年から1.0%増加するが、輸入量の増加がこれを補うため、輸出量は前年同の26万8100トンと予測される。
 26年の脱脂粉乳の生産量は、バターと同様、同0.3%増の155万3100トンと見込まれる。輸出量は、前年同の79万7200トンと予測され、前年同様の比較的高い水準を維持する可能性があるとしている(表3)。
表3

食肉 〜牛肉および豚肉は減産、域内消費は家きん肉への切り替えが進む〜

 EUの牛肉生産量は、環境規制の厳格化などを背景に2018年以降減少傾向で推移している。26年もこの傾向は継続し、同年の生産量は、前年比2.6%減の621万6400トン(枝肉重量ベース、以下同じ)と予測される(表4)。この減産による域内消費との需給ギャップを埋めるため、輸入量は同10.0%増の46万300トンと予測される。輸出量は、供給が限られ、それに伴いEU産牛肉が高価となっていることから、同5.0%減の47万4400トンと予測される。
 26年の豚肉生産量は、繁殖用雌豚の頭数減少などにより、前年比1.0%減の2176万4000トンと予測される。輸出量は、減産に加え、中国が2025年末から課したアンチダンピング関税などを背景に、同3.0%減の289万3100トンと減少が予測される。
 一方、家きん肉は、価格面での優位性などを背景に、牛肉や豚肉からの需要シフトが進むとみられ、26年の生産量は同1.4%増の1470万3900トンと、堅調な推移が予測される。
表4
【調査情報部 令和8年6月10日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:調査情報部)
Tel:03-3583-9532