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農畜産物販売時の書面契約義務化と食肉関連用語の使用制限を導入(EU)

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 EU理事会は2026年6月29日、食品サプライチェーンにおける農業者の交渉力強化を目的として、共通市場組織規則(CMO規則)の一部改正を承認したと発表した。CMO規則は、EU 競争法の農業分野のルールを定める規則で、一連の市場関連制度について規定している。  今回の改正では、生産者や生産者組織などが生産した農畜産物を、加工業者、流通業者または小売業者に販売する際、書面による契約締結が義務化される。従来、書面による契約締結の義務化は、加盟国による判断に委ねられていたが、今回の改正によりEU域内一律に適用されることとなる。また、生産者側の交渉力強化のため、生産者だけでなく、生産者組織などが契約主体となることも可能となる。  契約時の価格については、(1)固定価格、または(2)生産コストの変化を考慮した指標などに基づく算定方法のいずれかを明記する必要がある。この指標は、加盟国が客観的なデータなどに基づき定めることができる。また、生乳・乳製品は6カ月、その他の農畜産物は12カ月を超える契約には、市場動向や経済状況を反映させるための見直し条項を含めることも求められる。  このほか、製品に表示される「公正(fair)」、「公平(equitable)」、「短距離サプライチェーン(short supply chain)」の3つの用語について、その使用要件が定義される。例えば「公正」、「公平」といった用語を使用する際は、農村コミュニティの発展や生産者組織の振興への寄与などが要件となる。

食肉関連用語の使用を動物由来製品に限定

 今回の改正では、食肉関連用語の使用を動物由来製品に限定する措置も導入される。「肉(meat)」は「動物の食用部分」 と定義され、「牛肉(beef)」、「豚肉(pork)」、「鶏肉(chicken)」、「ロイン」、「ステーキ」、「ベーコン」など31の用語(表)の使用は、動物由来製品にのみ認められ、植物由来製品や細胞性食品などには使用できなくなる。  食肉関連用語の使用を限定する目的は、畜産業がEUにとって不可欠な産業の一つであることを踏まえ、生産者と消費者双方の利益のために域内市場の透明性を高め、消費者が十分な情報に基づいて選択できるようにすることにあるとされている。法案審議では、「バーガー」や「ソーセージ」といった用語を今回の措置の対象とするか否かで議論が行われたが、最終的に対象外とされた。
表:動物由来製品にのみ使用が限定される用語の一覧

書面契約締結の義務化は2年後、食肉関連名称の使用限定は3年後から

 この改正は、欧州議会がすでに2026年6月16日に承認済であることから、今後官報に掲載され、掲載から20日後に施行される。書面による締結の義務化は施行から2年後、食肉関連用語の使用限定措置は施行から3年後にそれぞれ適用される。
【国際情報グループ 令和8年7月6日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際情報グループ)
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