(注1)米国における農業分野の労働力およびH−2Aについては、『畜産の情報』2025年8月号「米国の農業分野の労働力をめぐる情勢と連邦政府などにおける取り組みの動向」も併せてご参照ください。
H−2Aは季節的または一時的な農業外国人労働者向け制度であるため、畜産分野においては、放牧地におけるヒツジやヤギの飼養管理など季節によって一時的に労働力需要が変動する一部の畜種で活用されている一方で、酪農は年間を通じて労働力の需要が大きく変動しないとされ利用できない状況であった。なお、H−2A以外にも一時的非農業労働者ビザプログラム(H−2B)が存在し、酪農のほか畜産関連産業である食肉処理場などでの活用が可能となっている
(注2)が、米国全体で年間の発行上限(6万6000件)が定められているとともに、一般的に申請から承認までの期間はH−2Bの方がかかるとされている。
(注2)H−2Bでは、H−2Aとは異なり有効期間は1年である。更に、延長することによって米国籍以外の労働者を最大3年間招へいすることが可能。
これまで、H−2Aの活用について、酪農分野であることを理由に申請が却下される状況であったが、今般発表された指針では、酪農においてもH−2Aの対象となり得る季節的または一時的な労働力不足が生じる可能性があることが明記された。例えば、飼養している乳牛の分娩時期を一定期間に集中させて管理している場合は、H−2Aの活用について承認され得るとされた。労働力不足が季節的または一時的であることは雇用者がH−2A活用の申請時に証明する必要があり、米国農務省(USDA)は、本指針に基づき酪農場においても他の業種と同様に、個別の審査を受ける事が可能となるとしている。