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ブラジル産牛肉の輸入割当数量、上限に近づく(中国)

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1 現下の輸入状況

 2026年上半期の牛肉輸入量は高水準で推移し、同時期で過去最高水準となっている。中国商務部は26年6月、豪州産牛肉に対してセーフガード(SG)を発動した(注1)。同部は同年7月22日、中国向けの最大の供給国であるブラジル産牛肉も26年の割当数量110万6000トンのうち、80%を消化したと発表した。25年の同国産輸入量は、輸入量全体の52%に相当する145万8439トンであった(図)。中国政府による輸入管理強化を背景に、市場では主要輸入先の輸入割当枠消化が急速に進んだためとされ(注2)、下半期以降の供給構造変化への警戒感が強まっている。
 両国の中国牛肉市場における存在感は大きい。ブラジル産牛肉は価格優位性と安定した供給力を背景に、手ごろな価格帯の冷凍牛肉として、国内のスーパーマーケットや外食産業の中級消費市場で重要な位置を占めている。一方、豪州産牛肉は高価格帯の商品を中心に一定の市場を形成している。
 
 (注1)2026年6月19日に中国政府は豪州産牛肉に対しSGを発動。詳細は海外情報「中国、豪州産牛肉に対しセーフガードを発動(豪州)」をご参照ください。
 (注2)中国語で「配額搶
、輸入枠先取り競争を意味する。国内の輸入企業が関税割当制度に基づき、前倒しで集中的に輸入契約や調達を行った動きであり、業界で広くみられた現象を指す。
 
図1

2 市場の見方

 中国の肉牛業界では、割当数量の上限に達する見込みであるブラジルの輸入代替先として、ウルグアイとアルゼンチンに関心が寄せられている。米国は輸入割当数量に十分な余裕があり、中国への輸出は高級牛肉市場向けを中心に、下半期に大幅に増加すると予想されている。その他、ニュージーランドも割当数量に余裕があるとしている。
 現地関係者によると、中国国内の牛肉供給は、全体としては依然として十分な水準にあり、現在の状況を「価格形成の再調整」と捉える見方が多い。中国国内の消費環境をみると、短期的には、牛肉需要は落ち着いており、在庫も潤沢であることから、大幅な価格上昇の可能性は限定的としている。一方、今年の後半には在庫消化が進み、春節などで消費のピークを迎えることから、価格が上昇すると予測されている。今後、SG措置の影響により輸入牛肉の供給量が減少すると見込まれる中、国内生産が中国の牛肉需給を支える役割はこれまで以上に重要になるとみられている。
 
【調査情報部 令和8年8月7日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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