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豪州レンダリング業界、業界初の持続可能性枠組みを公表(豪州)

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 豪州レンダリング業者協会(ARA:Australian Renderers Association)は2026年9月17日、レンダリング(注1)および使用済み食用油(UCO)の回収・リサイクル業界が持続可能性の確保に向けて取り組むべきテーマ及びその課題を定めた「ARA持続可能性に関する枠組み(Australian Renderers Association Sustainability Framework」(以下「フレームワーク」という)を公表した。
 
(注1)食肉処理工程で発生する畜産副産物を加熱・分離・乾燥処理し、肉骨粉や動物性油脂などの有用な原料に転換することで、廃棄物の削減と資源循環に貢献する技術・産業を指す。
 
 食肉処理で発生する食用に適さない副産物は、レンダリングによって獣脂や動物性たんぱく質原料へと処理・加工され、家畜・養殖魚用飼料、バイオ燃料などに利用されており、また、UCOも回収・処理を経て、燃料や工業原料として活用される。ARAによると、豪州は2025年に動物性たんぱく質原料を35万トン、獣脂およびUCOを65万トン輸出しており、これらの輸出額は10億5400万豪ドル(1180億584万円:1豪ドル=111.96円)(注2)に達した。中でも獣脂について、バイオ燃料需要を背景に価格上昇と輸出拡大が続いており(図1)、ARAは、豪州が世界最大の輸出国であると述べている。
 
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年9月末TTS相場。
図1
 フレームワーク策定の背景には、資源の有効利用という業界の役割に加え、顧客や規制当局、投資家などから、事業活動に伴う環境負荷や持続可能性への取り組みについて説明を求められる機会が増えていることにある。ARAは、会員調査や関係者との協議を経て、「ダブル・マテリアリティ」(注3)の考え方に基づく評価を行い、四つの戦略的重点分野を設定している。第一の「循環経済」は、畜産副産物やUCOなどの有効利用による廃棄物削減を目指す。第二の「資源効率」は、新技術の導入や事業運営の効率化を通じたエネルギー・水資源の利用効率向上を図り、第三の「環境保護」は、温室効果ガス(GHG)の排出削減と臭気を含む大気環境への影響の適正管理に取り組む。そして、第四の「市場アクセス」は、製品の品質や生産履歴を確認できる仕組みの整備などを通じて、国内外の市場からの信頼確保を目指すとしている(図2)。
 
(注3)事業が環境や社会へ与える影響と、それらの課題が事業経営に与える影響の両面から重要課題を評価する考え方。
図2
 実施に当たっては、短期・中期・長期の各段階に分けて、ARAと会員企業が取り組むべき事項を整理している。例えば短期的な取り組みとして、ARAは会員企業の優良事例の収集や資源利用状況の調査を実施し、資源利用に関するベースラインの設定を進めるとしている。なお、このフレームワークは、企業ごとの取り組みや既存の規制・基準を置き換えるものではなく、業界全体の排出量の基準値や、達成期限を伴う数値目標は現時点で示されていない。このため、今後、豪州のレンダリング業界が環境負荷の低減や製品のトレーサビリティに関する取り組みの成果を、どのようなデータや指標で示していくのか注目されている。
 
【調査情報部 令和8年10月2日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532