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フィリピン、砂糖余剰解消に日本へ3.7万トン輸出

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最終更新日:2011年7月29日

 フィリピン砂糖統制局(SRA)はこのほど、日本とインドネシアに砂糖4万5500トンを輸出すると発表した。同局関係者によると、このうち日本に3万7000トンが輸出される。この措置は先月、国内の余剰砂糖を解消する政策の一環として、同局が打ち出した先月米国以外の国・地域向け(Dケダン)注に砂糖20万トンを輸出する計画に基づくものである。フィリピンが米国以外の第三国に輸出するのは2007/08フィリピン砂糖年度(10月〜翌9月)以来3年ぶりとなる。政府は中国と韓国に対しても輸出を打診しているが、両国から正式な回答は得ていないもようである。
 こうした動きの背景には国内市場の供給過剰がある。2010/11年度の砂糖生産量は、気象条件に恵まれたことでさとうきびの単収が増加し、240万トン(粗糖換算、前年度比21.8%増)と大幅な増加が見込まれている。このため、国内市場向けの砂糖(Bケダン)に余剰が生じ、2011年1月以降国内砂糖価格は急落している。
 フィリピンは従来、割当制度によりもっぱら米国向け(Aケダン)に砂糖を輸出している。現下の状況を受け、米国向けについても先ごろ、1万9648トンの追加割当が決まったところであり2010/11年度の米国向け輸出量は21万3333トンに達する見通しである。このうち14万850トンが既に輸出され、5万2835トンが積み出し中である。
 なお、輸入について、政府は、干ばつや台風の影響でさとうきびが不作だった2010年には、民間部門による最大15万トンの輸入を認めたが、今年に入って生産余剰が生じたため、現在は砂糖輸入を止めている。
図
(機構注)
 フィリピンは、販売割当制度を中核に据えた砂糖の販売体制を採用している。この割当制度とは、業界の収益分配協定に基づき、「ケダン(quedan)」と呼ばれる倉荷証券を栽培農家と製糖工場の両者に割り当てる仕組み。ケダンは5つの区分に分類される。
A: 米国の割当制度向け砂糖
B: 国内市場向け砂糖
B−1: 国内食品加工業者向け砂糖
C: 備蓄在庫用の砂糖で、必要に応じAとBのいずれかに分類することも可能
D: 輸出向け砂糖


【木下 瞬 平成23年7月29日発】
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