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国内の需給動向【牛肉】   畜産の情報 2018年12月号

平成30年度上半期の需給、生産量、輸入量ともに増加

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 平成30年9月の牛肉需給を見ると、生産量は台風や猛暑の影響などもあり、2万5455トン(前年同月比3.3%減)と前年同月をやや下回った。品種別では、和牛が1万1008トン(同2.6%減)と13カ月ぶりに、交雑種が6814トン(同1.0%減)と27カ月ぶりに、乳用種が7319トン(同6.6%減)と8カ月連続で、いずれも前年同月を下回った。
 輸入量は、冷蔵品が2万760トン(同17.6%減)と大幅に、冷凍品も3万1450トン(同11.7%減)とかなり大きく、いずれも前年同月を下ったことから、全体では5万2254トン(同14.2%減)となった。
 推定出回り量は、前年同月をかなりの程度下回る7万7973トン(同7.0%減)となり、推定期末在庫は前月から550トン取り崩したものの、12万2731トン(同3.0%増)と3カ月連続で前年同月を上回った(農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。


上半期の生産量、和牛、交雑種が牽引

 平成30年度上半期(4〜9月)の生産量は、16万2802トン(前年同期比1.5%増)とわずかに増加した(図1)。品種別では、乳用種が4万5094トン(同3.3%減)と減少した一方、和牛は7万1771トン(同2.9%増)、交雑種は4万3976トン(同4.6%増)といずれも増加した。

 
図1 牛肉の生産量、輸入量および推定期末在庫の推移



上半期の輸入量、米国産、豪州産ともに増加

 平成30年度上半期の輸入量は、33万9050トン(前年同期比5.2%増)とやや増加した。うち、冷蔵品は14万6408トン(同3.5%増)とやや、冷凍品も19万2388トン(同6.6%増)とかなりの程度、いずれも前年同期を上回った。輸入相手国別に見ると、最大の輸入相手国である豪州産は、冷蔵品が6万7361トン(同7.3%増)とかなりの程度、冷凍品が10万1113トン(同0.4%増)とわずかに、いずれも前年同期を上回った。次いで輸入量の多い米国産は、冷蔵品が7万1433トン(同2.2%減)とわずかに減少した一方、冷凍品は昨年度に関税緊急措置(セーフガード)が発動されていたこともあり、6万9167トン(同18.7%増)と大幅に増加した。
 豪州産については、日豪EPA発効5年目の30年度は、関税率が冷蔵品で29.3%、冷凍品で26.9%に削減されている中、現地の干ばつにより牛群を縮小させる動きから、雌牛のと畜頭数の増加などが見られ、出荷頭数が増加し、供給量が増加した。一方、米国産は、昨年度に冷凍品でセーフガードが発動されていたことや現地の飼養頭数増により出荷頭数が増加し安定的な供給量があるため、バラを中心に輸入量が増加しているとみられる。


上半期の推定出回り量は国産品、輸入品ともに増加

 平成30年度上半期の推定出回り量は、47万5047トン(前年同期比2.1%増)とわずかに増加した。うち、国産品は生産量の増加を背景に16万952トン(同1.3%増)、輸入品は継続する肉ブームを背景に輸入牛肉の需要が高まり、31万4095トン(同2.6%増)と、いずれも前年同期をわずかに上回った。また、30年9月の推定期末在庫は、12万2731トン(前年同月比3.0%増)と前年同月をやや上回った。うち、国産品は9706トン(同12.6%減)と前年同月をかなり大きく下回ったものの、全体の9割以上を占める輸入品は、4月以降在庫を積み増す動きもあり、11万3025トン(同4.6%増)と前年同月をやや上回った。


牛枝肉卸売価格、堅調に推移

 このような状況下で、東京市場における平成30年度上半期の枝肉卸売価格は、乳用種の生産量が減少していることや量販店で交雑種へ需要がシフトしていることから、交雑種や乳用種の下位等級を中心に前年を上回って推移している(図2)。

 
図2 牛枝肉卸売価格の推移(東京市場)

(畜産需給部 小林 智也)
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