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国内の需給動向【牛肉】   畜産の情報 2019年1月号

29年度の肥育牛生産費、もと畜費増により全品種で増加

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 平成30年10月の牛肉需給を見ると、生産量は2万8779トン(前年同月比1.8%増)と前年同月をわずかに上回った。品種別では、和牛が1万2657トン(同4.0%増)とやや、交雑種が7606トン(同1.6%増)とわずかに、いずれも前年同月を上回ったものの、乳用種が8150トン(同2.3%減)と前年同月をわずかに下回った。
 輸入量は、冷蔵品が2万3647トン(同5.7%増)とやや、冷凍品が2万7722トン(同32.5%増)と大幅に、いずれも前年同月を上回ったことから、全体でも5万1421トン(同18.7%増)となった。国別に見ると、輸入量の半数を占める豪州産は干ばつにより雌牛を中心に淘汰が進み、供給量が増加していることから2万5163トン(同20.0%増)と大幅に増加した。また、米国産も現地の飼養頭数増により輸出量が増加していることから2万1529トン(同12.8%増)と増加し、いずれも前年同月を上回った。
 推定出回り量は、前年同月をかなりの程度上回る7万9347トン(同10.0%増)となり、推定期末在庫は前月から537トン積み増し、12万3268トン(同4.2%増)と前年同月をやや上回った(農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。


肥育牛販売価格、全品種で低下

 農林水産省は平成30年12月4日、「平成29年度 肉用牛生産費」を公表した。これによると、肥育経営における肥育牛1頭当たり資本利子・地代全額算入生産費(以下「全算入生産費」という)は、全品種ともに7年連続での増加となった。内訳を見ると、去勢若齢和牛が125万3930円(前年度比9.3%増)、乳用雄が53万1513円(同5.2%増)、交雑種が81万8456円(同6.4%増)となった(表1)。また、費目別に見ると、全算入生産費の5〜6割を占めるもと畜費は、子牛生産頭数の減少を背景に導入時のもと牛価格が上昇していたことから、全ての品種で増加となった。一方、全算入生産費の2〜4割を占める飼料費は、肥育期間が短縮した乳用雄肥育牛のみ減少した。
 肥育牛の販売価格は、去勢若齢和牛が129万8384円(同1.2%安)、乳用雄が49万2924円(同1.0%安)、交雑種が76万8503円(同7.3%安)と全ての品種で前年度を下回った。近年、出荷頭数が減少し、国産牛肉の供給量が減少する中、枝肉価格は高値で推移していたが、29年度は冷蔵品輸入量の増加や高値疲れとなったことなどが、価格低下の要因とみられる。

 
表1 29年度肉用牛生産費
 

(畜産需給部 小林 智也)
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