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海外の需給動向【飼料穀物/世界】  畜産の情報 2019年3月号

2018/19年度の世界のトウモロコシ貿易量は前年度比8.6%増

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 米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2019年2月8日、「Grain:World Markets and Trade」を公表し、世界のトウモロコシ需給予測値を更新した。
 同レポートによれば、2018/19年度の世界のトウモロコシ生産量は、米国や中国でわずかに減産となる一方、他の主要国では軒並み大幅に増加することなどから、前年度比2.2%増の10億9961万トンと見込まれている(表16)。中でもアルゼンチンとウクライナの生産量は過去最高を記録する見込みである。


表16 主要国のトウモロコシ需給見通し
 
 

 輸出量は、米国がわずかに前年を下回るもののブラジルやアルゼンチンが前年を1割以上上回ることから、同8.6%増の1億6363万トンと見込まれている。輸入量は、飼料穀物需要が高まる東南アジアに牽引されて、同8.6%増の1億6363万トンと見込まれている。
 消費量は、世界的に前年を上回ることから同4.2%増の11億3064万トンと見込まれている。
期末在庫は、中国で同6.6%減、米国で同18.9%減と、在庫量の多い国で取り崩しが進むことから同9.1%減の3億978万トンと見込まれている。


2018/19年度の世界の大豆期末在庫は前年度比8.8%増

 USDA/FASが2019年2月8日に公表した「Oilseeds:World Markets and Trade」によると、2018/19年度の世界の大豆生産量は、米国が前年を3.0%上回る一方、大豆生産地域で乾燥がみられるブラジルで前年度比3.1%減となることなどから、同6.2%増の3億6099万トンと見込まれている(表17)。
 
 表17 主要国の大豆需給見通し


 輸出量は、米国が前年をかなり下回る一方、アルゼンチンが大幅に増加することなどから、同0.9%増の1億5436万トンと見込まれている。輸入量は、最大輸入国である中国が前年度をかなりの程度下回ることなどから、同1.3%減の1億5142万トンと見込まれている。
 消費量(搾油仕向け)は、中国で微減も、米国やアルゼンチンで増加することなどから、同3.2%増の3億480万トンと見込まれている。
 期末在庫は、米国で2倍以上に積み上がることに加え、ブラジルとアルゼンチンの統計が過去に遡って修正されたことなどから同8.8%増の1億672万トンと見込まれている。