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海外の需給動向【牛乳・乳製品/米国】  畜産の情報 2019年5月号

2018年の生乳生産・乳製品輸出動向

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生乳生産が増加する一方、収益性は悪化

 USDA/NASS(米国農務省全国農業統計局)が3月19日に公表した「Milk Production」によると、2018年の全米の乳用経産牛頭数は前年並みの939万9000頭、1頭当たり泌乳量は1万500トン(前年比0.9%増)であった。こうしたことから、同年の年間生乳生産量は前年比1.0%増の9869万トンとなった。全米の生乳生産量は2019年に入っても好調に推移しており、1月は前年同月比0.9%増の859万7000トン、2月は同0.2%増の771万8000トンと前年を上回って推移している。
 一方、チーズやバターをはじめとする主要乳製品の価格が軒並み下落したことに伴って、2018年の全米総合平均乳価は前年比8.0%安の100ポンド当たり16.18米ドル(1キログラム当たり40.0円:1米ドル=112円)となった。このため、米国農務省農場サービス局(USDA/FSA)によれば、酪農マージン(注1)も低調に推移しており、2018年は全ての月において前年を下回った上、2019年に入っても生乳100ポンド当たり8米ドル台(1キログラム当たり約20円)で推移している(図16)。
 

注1:セーフティネット制度である酪農マージン保護プログラム(MPP)において、乳価と飼料価格の差額として算定される収益。

 
酪農家戸数はかなり減少

 酪農経営における収益性が悪化していることから米国の酪農家戸数は減少傾向で推移しており、USDA/NASSによれば、2018年は前年を6.8%下回る3万7468戸となった。また、乳用経産牛のと畜頭数も高水準で推移していることから(図4)、USDAは2019年の動向について、乳用経産牛頭数を前年比0.4%減の935万頭と見込んでいる。なお、1頭当たり泌乳量の増加は継続するとして、生乳生産量は9965万4000トン(前年比1.0%増)と見込んでいる。

乳製品輸出量は減少基調

 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によれば、2018年の乳製品輸出量(無脂乳固形分ベースの生乳換算数量)は2022万トンとなり、前年を9.5%上回った。しかし、月ごとにみると、中国やメキシコが相次いで発動した追加関税措置の影響を受けて9月以降は減少基調で推移している(図17)。

 

 この傾向はホエイで顕著であり、USDEC(米国乳製品輸出協会)によれば、2018年のホエイ輸出量(注2)は54万5890トンと前年並みであったものの、同年12月に限ってみると前年同月比35%減の3万4266トンであった。同様の傾向は2019年に入っても継続しており、1月のホエイ輸出量は前年同月を28%下回る3万4920トンであった。この一因としては、最大仕向け先であった中国から追加関税が課されて以来、他の市場への代替輸出が難航していることがあるとみられる。

注2:乾燥ホエイ、ホエイたんぱく濃縮物(WPC)、ホエイたんぱく分離物(WPI)などの合計。
(調査情報部 野田 圭介)



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