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海外の需給動向【牛肉/EU】 畜産の情報2019年6月号

2018年の牛肉生産量は前年をわずかに上回る

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牛肉生産量は5年連続で前年を上回る
 欧州委員会によると、2018年の牛肉生産量(EU28カ国)は、800万8100トン(前年比1.8%増)となり、2014年以降、5年連続で前年を上回って推移した(図2)。 また、と畜頭数は2734万頭(同1.1%増)、1頭当たり枝肉重量は292.9キログラム(同0.7%増)となり、いずれも前年を上回った。

 
 
 牛肉生産量の増加は、2018年の夏に複数のEU加盟国が干ばつに見舞われたことや、それに伴い冬期間の飼料不足が予想されたことから、多くの国で繁殖牛のとう汰が行われたためである。
 主要生産国の牛肉生産量を見ると、前年比1.9%減となったドイツを除き、いずれの国も増産となった(表2)。
 

 欧州委員会は、4月に公表した農畜産物の短期的需給見通しの中で、牛肉生産量を、2019年は前年比1.3%減、2020年は同0.3%減と見込んでいる。なお、地域別では、主要生産国を含む西欧(15カ国)では減産、東欧(13カ国)では増産と見込んでいる。
 減産を見込む理由としては、多くの国で牛の飼養頭数が減少していることを挙げている。2018年12月時点の牛飼養頭数(乳牛を含む)(EU28カ国)は、前年比1.5%減(8751万頭)となり、牛肉生産量の上位3カ国についても、フランスは同2.2%減(1856万頭)、ドイツは2.7%減(1195万頭)、英国は1.1%減(968万頭)と軒並み減少した。なお、主要生産国のうち、スペインおよびポーランドは増加し、それぞれ同0.7%増(651万頭)、同2.4%増(618万頭)となっている。


2018年の牛肉輸出量は、5年ぶりに前年比減
 2018年の牛肉輸出量(EU28カ国)(製品重量ベース)は、22万173トン(前年比6.0%減)となり、5年ぶりに前年を下回った(表3)。
 

 輸出先別にみると、輸出先第1位のトルコは、同75.5%増と大幅に増加した。なお、米国農務省によると、トルコは、国内市場の需給均衡を図り、かつ価格変動を防ぐために、国内での需給が逼迫(ひっぱく)した際に牛肉を輸入しているとのことである。その他、ボスニア・ヘルツェゴビナ(同13.6%増)などは増加したものの、香港(同24.6%減)、スイス(同21.2%減)、フィリピン(同36.2%減)では減少した。
 なお、欧州委員会は、短期的需給見通しの中で、2019年は、アジア向け、特に香港向けの輸出が回復すると期待しており、牛肉輸出量(枝肉重量ベース)が前年比3.0%増に、さらに2020年は同1.0%増になると見込んでいる(図3)。
 
 
 生体牛輸出量(枝肉重量ベース)は、トルコ向けの減少などから2018年は23万4392トン(同0.3%減)と5年ぶりに前年を下回った。なお、欧州委員会は、短期的需給見通しの中で、今後の生体牛輸出量を2019年は同1.0%増、2020年は同1.0%増と見込んでいる。


牛枝肉卸売価格は、前年を下回る水準で推移
 2018年の雄牛、去勢牛の牛枝肉卸売価格は、6月までは前年を上回って推移していたものの、弱い輸出需要に加え、後半からの生産量の増加などにより、去勢牛で前年を上回った10月を除いて、7月以降、前年を下回って推移した(図4)。
 

 2019年に入っても前年を下回って推移しており、欧州委員会によると、2019年3月の牛枝肉卸売価格(EU28カ国)は、雄牛が前年同月比4.5%安の100キログラム当たり370.07ユーロ(4万6629円:1ユーロ=126円)、去勢牛が同3.8%安の同385.76ユーロ(4万8606円)となった。
 しかしながら、欧州委員会は、2019年は牛肉生産量が減少し、今後の価格の上げ要因になるとみている。
(調査情報部 前田 絵梨)



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