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国内の需給動向【我が国の食料消費の将来推計】 畜産の情報 2019年11月号

食料支出総額、生鮮食品は減少見込み

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 農林水産省は令和元年8月30日に「我が国の食料消費の将来推計(2019年版)」を発表した。これは、人口減少や高齢化の進展、ライフスタイルの変化等を踏まえ、2015年の国勢調査による将来推計人口、家計調査等のデータを用いて、我が国の将来の食料消費(食料支出、食の外部化等)の分析が行われており、
① 1人当たりの食料支出は、加工食品の支出割合の増加等により拡大する
② 一方、今後人口減少が進むことにより、1人当たりの食料支出の伸びを相殺し、食料支出総額は、当面ほぼ横ばい、長期的には縮少していく
としている。以下、食肉に関係する部分について紹介する(図15)。
 
 
2人以上世帯における肉類の支出割合はすべての世代で増加傾向
 2015年から2040年までの全世帯における品目別食料支出割合の変化をみると、生鮮食品において果物、野菜・海藻、魚介類、穀類は減少傾向で推移するものの、肉類(生鮮肉・加工肉)は、おおむね横ばい、乳卵類は増加する見込みとなっている。また、外食は微減傾向で推移するものの、弁当やハンバーグ・焼き鳥などが含まれる調理食品の増加により、加工食品全体は増加見込みであるとしている。
 これら各品目に関して世帯別にみると、2人以上の世帯における外食への支出割合は世帯主が39歳以下の年代を除くすべての年代で増加する見込みとなっている。また、肉類および調理食品については、すべての年代で増加する見込みとなっている一方、単身世帯をみると、すべての年代で外食への支出が減少する中、調理食品に関しては、すべての年代で2人以上の世帯と比較して、より大きく増加する見込みであることが分かった(図16)。
 

 
 

 
 
加工肉や調理食品の需要は増加見込み
 食品分類別の実質支出額の変化率(1995年〜2035年)をみると、生鮮肉は減少傾向であるものの、ハムやソーセージなどの加工肉、ハンバーグや焼き鳥、カツレツや冷凍食品などが含まれる「他の調理食品」は一貫して増加傾向と推計されている。
 以上の調査結果から、今後食の外部化が進展する一方、世帯分類や年代によっては経済志向の高まりから外食が減少しているものの、全体に共通して調理食品への支出割合が高まっていることから、手間のかからない加工された商品への需要が一層大きくなっていくことが見込まれている(図17)。
 
 
(畜産振興部 岩井 椿)