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海外の需給動向【牛乳・乳製品/豪州】 畜産の情報 2019年11月号

2018/19年度生乳生産量は23年ぶりに900万キロリットル割れ

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7月の生乳生産量は前年同月比8.4%減
 デーリー・オーストラリア(DA)によると、2019年7月の生乳生産量は、60万キロリットル(61万8000トン相当、前年同月比8.4%減)と、13カ月連続で前年同月を下回った(図11)。
 

 DAでは、2019/20年度(7月〜翌6月)の生乳生産量について、引き続き生乳生産コストが高いこと、経産牛頭数が減少していることから、前年比3〜5%減の830万〜850万キロリットルになると予測している。
 
2018/19年度の生乳生産量は前年比5.7%減
 DAによると、2018/19年度(7月〜翌6月)の生乳生産量は、879万5000キロリットル(905万9000トン相当、前年同月比5.7%減)と前年実績を下回った。生乳生産量が900万キロリットルを下回るのは、1995/96年度以来で23年ぶりの低水準となった。これは、豪州の広い地域で発生する干ばつにより、飼料費など生産コストの上昇や牛の淘汰により経産牛が減少したためである(図12)。
 

生乳生産量の傾向は州ごとに差
 2018/19年度の生乳生産量を州別にみると、豪州全体の63.4%を占めるビクトリア(VIC)州では、前年比6.8%減となった。地域別では、北部が同12.3%減、東部が同5.8%減と干ばつの影響により生乳生産量が大きく減少する一方、西部は同2.3%減と比較的影響が小さかった。
 また、クイーンズランド(QLD)州は前年比10.2%減と減少率が最も大きく、一方、タスマニア(TAS)州は同0.4%減と減少率が最小となった。
 過去20年間の生乳生産量増減の推移をみると、同様の傾向で進んでいることが分かる。TAS州の生乳生産量はこの20年間で1.5倍に拡大し、同州の占める割合は1998/99年度の5.9%から2018/19年度の10.3%となり、VIC州、ニューサウスウェールズ(NSW)州に次ぐ生産量となった。一方、QLD州の生産量は4割近くまで減少し、同州の占める割合は同期間で8.1%から4.1%と低下し、州別で最少となった(図13)。
 

7月の乳製品輸出量、全粉乳、脱脂粉乳は大幅減
 DAが発表した2019年7月の主要乳製品4品目の輸出量を見ると、脱脂粉乳および全粉乳が前年同月比で大幅に減少し、バター類、チーズも減少した。(表4、図14)。
 

 

 全粉乳の輸出量は、生乳生産量の減少等の影響により、2018年8月以降、前年同月比おおむね3割以上の大幅な減少が続いた。2019年5月以降減少率は縮小してきているものの、7月は前年同月比25.1%減の4069トンと14カ月連続で前年同月を下回った。また、脱脂粉乳は、同38.1%減の7014トンと大幅に減少し、2019年2月以降6カ月連続で前年同月を下回った。
 一方、バター類については、2019年1月〜5月の間前年同月を大幅に上回って推移したが、7月は同10.3%減の1451トンと6月から2カ月連続で前年同月を下回った。
 
(調査情報部 井田 俊二)