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海外の需給動向【牛乳・乳製品/NZ】  畜産の情報 2020年2月号

12月の乳製品国際価格、粉乳が下落に転じる

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11月の全粉乳輸出量、中国向けはほぼ3分の2を占める
 ニュージーランド統計局(Statistics NZ)によると、2019年11月の乳製品主要4品目の輸出量は、全粉乳、バター類およびチーズが前年同月を上回る一方、脱脂粉乳は下回った(表13、図18)。
 


 
 全粉乳については、前年同月比16.0%増の18万7789トンと3カ月連続で前年同月を大幅に上回った。これは、中国への輸出量が同38.6%増と4カ月連続で前年同月を大幅に上回ったためで、全体に占める中国向けのシェアは65.8%とほぼ3分の2となった。また、2019/20年度7〜11月の同国向け輸出量のシェアは51.0%と全体の過半を占めた。
 バター類は、9月まで7カ月連続で前年同月割れが続いていたが、前年同月比26.6%増の4万6259トンと2カ月連続で前年同月を上回った。前年同月の輸出量が少なかったこともあり、中国、エジプト、サウジアラビア向け等が前年同月を大幅に上回った。
 また、チーズは、中国、豪州、韓国向け等が増加し、前年同月比5.2%増の2万9914トンと4カ月連続で前年同月を上回った。
 一方、脱脂粉乳は、マレーシア、日本向け等で減少し、前年同月比11.4%減の4万766トンと2カ月連続で前年同月を下回った。

乳製品国際価格、上昇傾向で推移していた粉乳がかなりの程度下落
 2019年12月17日に開催された、乳製品の国際価格の指標とされるグローバルデーリートレード(GDT:フォンテラ社主催の電子オークション、月2回開催)の1トン当たり平均取引価格は、以下の通りとなった(表14、図19)。前回開催(12月3日)時と比較すると、主要4品目のうちチーズは前回の価格を上回る一方、脱脂粉乳、全粉乳およびバターは下回った。
 



 全粉乳については、前回比7.0%安の3099米ドル(34万4000円)とかなりの程度下落した。2019年7月以降おおむね上昇傾向で推移し、前回開催時には2016年12月以来3年ぶりの高値となったが、今回下落に転じた。
 脱脂粉乳は、前回比6.6%安の2867米ドル(31万8000円)と全粉乳と同様、かなりの程度下落した。2019年7月以降おおむね上昇傾向で推移し、前回開催時には2014年8月以来5年4カ月ぶりの高値となったが、全粉乳と同様に今回下落に転じた。
 バターは、2019年8月まで下落傾向で推移した後、4000〜4100米ドル台を保ってきたが、3回連続で下落となり今回は前回比2.4%安の3886米ドル(43万1000円)と2回連続で4000米ドル台割れとなった。
 一方、チーズについては、2019年11月以降上昇に転じ、今回は前回比1.9%高の3869米ドル(42万9000円)と3回連続で上昇した。

2018/19年度南島の生乳生産量の割合44.5%に上昇
 デイリーニュージーランドなどによると、2018/19年度(6月〜翌5月)の北島と南島の生乳生産状況を比較すると、南島の生乳生産量が全体に占める割合(乳固形分数量ベース)は、前年度より0.5ポイント上昇し44.5%となった(図20)。この割合は、直近10年間で5.2ポイント上昇しており、近年上昇率は鈍化しているものの、引き続きこの傾向は続いている。
 
 
 また、2018/19年度の北島と南島の乳用経産牛飼養頭数をみると、10年前と比べ北島では1.0%増に止まる一方、南島では33.9%増となった。2015/16年度以降は、国全体の頭数がおおむね横ばいで推移中、南島ではわずかながら増加傾向を維持している。このため、2018/19年度の南島の乳用経産牛飼養頭数が全体に占める割合は、前年度より0.7ポイント上昇し41.6%と引き続き上昇した。
(注) 生乳生産量については、ニュージーランド乳業協会(DCANZ)の統計が更新されていないことから、先月号からの更新はありません。

(調査情報部 井田 俊二)