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国内の需給動向【牛乳・乳製品】 畜産の情報 2020年4月号

2年1月の生乳生産量、5カ月連続の増加

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 令和2年1月の生乳生産量は、62万4856トン(前年同月比1.4%増)と5カ月連続で前年同月を上回り、令和元年度(4月〜1月)の累計も611万6444トン(同0.7%増)と、前年同期を上回った(図23)。
 
 
 1月を地域別に見ると、北海道は34万5740トン(同3.3%増)と11カ月連続で前年同月を上回った。一方、都府県は27万9166トン(同0.1%減)と引き続き前年同月を下回った。
 また、用途別処理量を見ると、牛乳等向けが32万5475トン(同0.1%減)、乳製品向けが29万5642トン(同3.3%増)となった。このため、乳製品向けのうち脱脂粉乳・バター等向けは、チーズ及び液状乳製品等向けの減少もあり、15万4411トンと(同8.7%増)とかなりの程度増加した。(農林水産省「牛乳乳製品統計」、農畜産業振興機構「交付対象事業者別の販売生乳数量等」)。

元年の1人当たり牛乳・乳製品支出金額、バターが増加
 総務省「家計調査報告」によると、令和元年(1〜12月)の全国1人当たりの牛乳・乳製品の支出金額は1万2402円(前年比1.9%増)となり、過去最高を更新した(図24)。
 
 
 内訳を見ると、ヨーグルトは4430円(同0.1%減)とほぼ前年並みとなった。一方、全体の約4割を占める牛乳が5109円(同1.8%増)と増加し、また、チーズが2035円(同3.0%増)、バターが378円(同5.5%増)といずれも増加した。
 牛乳・乳製品以外では、アイスクリーム・シャーベットが3266円(同0.6%増)とわずかに増加し、また、コンビニエンスストアでの販売が好調なカフェラテなどのコーヒー飲料も1684円(同9.3%増)とかなりの程度増加し、いずれも過去最高を更新した。
 なお、同調査の平成28年から30年の都市部における品目別の1世帯当たりの平均支出金額を見ると、上位に位置する地方都市もあるが、特に、千葉市が牛乳とヨーグルトについて第2位となったほか、バターおよびチーズについては、横浜市や東京都区部がいずれも上位2位を占めるなど、首都圏での支出の多さが目立つ結果となった(表)。
 
 
(酪農乳業部 廣田 李花子)