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海外の需給動向【牛乳・乳製品/NZ】 畜産の情報  2020年4月号

1月の生乳生産量、2カ月連続で前年同月を下回る

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1月の生乳生産量、北島を中心とした乾燥気候が影響
 ニュージーランド乳業協会(DCANZ)によると、2019/20年度(6月〜翌5月)1月の生乳生産量は、245万4000トン(前年同月比0.7%減)と前年同月をわずかに下回った(図24)。これは、北島を中心に乾燥気候となっており、生乳生産に影響を及ぼしたためである。2019/20年度6〜翌1月の生乳生産量は、前年同期比0.5%減の1595万トンと前年同期をわずかに下回った。なお、17/18年度同期比では、4.4%増となっている。
 
 
 ニュージーランドでは2020年1月初旬から、ノースランドのほかオークランド、北部ワイカトなど北島の広い地域および南島の北部で乾燥状態にある(図25)。こうした中、ニュージーランド第1次産業省は2020年2月11日、北島北部のノースランド地方を干ばつ地域と認定し、支援を開始した。
 
 
1月の粉乳輸出量、前月に続いて前年同月を下回る
 ニュージーランド統計局(Statistics NZ)によると、2020年1月の乳製品主要4品目の輸出量は、チーズが前年同月を上回る一方、脱脂粉乳、全粉乳およびバター類が下回った(表16、図26)。
 

 
 

 チーズは、前年同月比22.3%増の3万3452トンと前年同月を大幅に上回った。これは、中国、韓国向けが大幅に増加したためである。
 一方、脱脂粉乳については、同11.4%減の4万2280トンと4カ月連続で前年同月を下回った。これは、中国、マレーシア、フィリピン、日本向けなどで減少したためである。このため、2019/20年度7〜翌1月では、前年同期比1.7%減の22万263トンと減少に転じた。
 全粉乳は、前年同月比16.1%減の14万4393トンと2カ月連続で前年同月を下回った。国別では、アラブ首長国連邦向けは増加したものの、アルジェリア、マレーシア向け等が減少した。このため、2019/20年度7〜翌1月では、前年同期比0.8%増の88万81トンと増加率が縮小した。
 また、バター類については、前年同月比11.8%減の4万4535トンと4カ月ぶりに前年同月を下回った。国別では、中国向けは増加したものの、米国、アラブ首長国連邦向けなどが減少した。

乳製品国際価格、粉乳は2回連続で下落
 2020年2月18日に開催された、乳製品の国際価格の指標とされるグローバルデーリートレード(GDT:フォンテラ社主催の電子オークション、月2回開催)の1トン当たり平均取引価格は、以下の通りとなった(表17、図27)。前回開催(2月4日)時と比較すると、主要4品目はチーズが前回の価格を上回る一方、脱脂粉乳、全粉乳およびバターは下回った。
 

 
 
 
 
 チーズについては、前回比5.2%高の1トン当たり4526米ドル(49万8000円)と7回連続で上昇し、2019年5月以来の高水準となり、4回連続で同4000米ドル台となった。
 一方、全粉乳については、前回比2.4%安の同2966米ドル(32万6000円)と2回連続で下落した。2019年7月以来の同3000米ドル台割れで、前年同期比1.9%安となり、直近1年間で最低の価格となった。
脱脂粉乳は、前回比2.3%安の同2840米ドル(31万2000円)と2回連続で下落した。
 バターは、前回比3.9%安の同4090米ドル(45万円)とやや下落した。2019年8月以降、価格は同4000米ドルを挟んで比較的安定して推移している。
 マーケットでは、中国に端を発し世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスが消費に及ぼす影響や、北島および南島北部で発生している乾燥気候が生乳生産に及ぼす影響について今後の動向が注目されている。

(調査情報部 井田 俊二)