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海外の需給動向【飼料穀物/米国】 畜産の情報  2020年7月号

2020/21年度の米国トウモロコシ生産量、前年度比17.1%増と大幅増

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は2020年5月12日、2020/21年度(9月〜翌8月)の米国の主要農作物需給見通しを公表した。このうち、トウモロコシ需給見通しは、次の通りである。
 生産量は、収穫面積が前年度比10.1%増と前年度をかなりの程度上回るとともに単収が同6.4%増と回復することから、同17.1%増の159億9500万ブッシェル(4億627万トン(注))と大幅な増加が見込まれている(表17)。このため、期首在庫量は前年度よりやや少ないものの、総供給量は、同13.7 %増の181億1800万ブッシェル(4億6020万トン(注))と高水準になると見込まれている。
  消費量は、飼料等向けが、生産量の増加に伴い飼料用小麦と比べ価格優位性が高まること、また、エタノール向けが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による需要の落ち込みから回復することを見据え、同4.9%増の126億5000万ブッシェル(3億2131万トン(注))と見込まれている。
 輸出量は、世界の貿易量の増加を背景に同21.1%増の21億5000万ブッシェル(5461万トン(注))と大幅な増加が見込まれている。この結果、世界の貿易量に占める米国の割合は上昇するものの、アルゼンチン、ブラジルおよびウクライナとの競合が強まることから、依然5カ年(2015/16〜2019/20年度)平均より低い状況となる。
 期末在庫は、総供給量が総消費量を上回ることから、同58.2%増の33億1800万ブッシェル(8428万トン(注))と大幅に増加し、1987/88年度以来の在庫量になると見込まれている。このため、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は、22.4%と1992/93年度以来の高い水準となる。
 また、生産者平均販売価格は、供給量の増加に伴い需給が緩和することから、1ブッシェル当たり前年度と比べて3.20米ドル(1キログラム当たり13.7円:1米ドル=109円)と0.40米ドル(同1.7円)低下すると見込まれている。


 
 なお、米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)が2020年5月18日に公表した穀物の生育状況に関するレポートによると、5月17日時点の主要18州のトウモロコシの作付け実施率は80%で、2019年同時期の実績(44%)および直近5カ年平均値(71%)をいずれも上回っている。

(注) 1ブッシェルを25.4キログラムとしてALICが換算。
(調査情報部 井田 俊二)