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絵で見る世界の畜産物需給 畜産の情報  2020年7月号

絵で見る世界の畜産物需給

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牛肉

 
 
2018年の世界の牛肉生産量は、7127万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2019年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1226万トン)、EU(800万トン)などの先進国のほかに、ブラジル(990万トン)、中国(644万トン)、インド(427万トン、水牛肉を含む)、アルゼンチン(305万トン)といった新興国である。牛肉消費量は、米国が世界最大の消費国であるが、EU、アルゼンチン、インドなどの国々も生産とともに消費が増加している。牛肉輸出量は、ブラジル(208万トン)、豪州(166万トン)、インド(156万トン)の順に多い。また、日本への輸出割合が高い米国や豪州、ニュージーランド(63万トン)の3カ国で全輸出量の約3割を占める。

豚肉


 
 2018年の世界の豚肉生産量は、1億2073万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2019年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、中国(5404万トン)であり、これにEU(2408万トン)や米国(1194万トン)などが続く。EUや米国は生産量に占める輸出量の割合が高く、東アジアを中心に輸出量を増加させている。新興国では、経済成長に伴いブラジル(376万トン)、ロシア(316万トン)、ベトナム(281万トン)の生産量が増加している。中国以外のアジア地域では、フィリピンや韓国などの生産量や消費量が多い。日本は生産量が128万トンであるが、消費量のおよそ半分の148万トンを輸入しており、世界全体の輸入量の約2割を占めている。

鶏肉


 
 2018年の世界の鶏肉生産量は、1億2462万トン(骨付き換算ベース、FAO Food Outlook、2019年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1936万トン)であり、これにブラジル(1336万トン)、中国(1170万トン)と続く。このほか、最近ではインド(486万トン)やロシア(468万トン)、アルゼンチン(207万トン)などで著しく増加している。鶏肉消費量は、米国が最大であり、人口増加に伴いインド(485万トン)なども増加している。鶏肉輸出量は、ブラジル(369万トン)、米国(325万トン)、EU(141万トン)、タイ(84万トン)の順に多く、ブラジルと米国で世界の輸出量の約6割を占める。

生乳

 
 
 2018年の世界の生乳生産量(水牛乳含む)は、8億4053万トン(FAO Food Outlook、2019年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、インド(1億6700万トン)、EU(1億5926万トン)、米国(9869万トン)などであるが、インドは水牛乳が生乳生産量の約5割を占める。地域別にみると、最近では、アジアや南米の生乳生産量の増加が著しい。2018年の貿易量(輸出量・生乳換算)は7564万トンと見込まれ、その貿易率は9.0%と穀物や砂糖、牛肉、家きん肉などと比べて低い。主要輸出国(地域)は、ニュージーランド、EU、米国、豪州などである。