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国内の需給動向【鶏卵】 畜産の情報 2021年1月号

鶏卵相場は上昇も、4カ月連続で前年同月を下回る

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 令和2年11月の鶏卵卸売価格(東京、M玉)は、1キログラム当たり171円(前年同月比48円安)と前年同月を下回った(図23)。
 
 
 本年の同価格は年明けに下落した後は上伸し、4月上〜中旬には同210円となった。その後は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による業務・加工用需要の減少のため、例年より低い水準で推移している。鶏卵相場は、例年、低需要期の夏場に低下し、気温の低下とともに最需要期の12月に向けて上昇する傾向にある。本年11月の同価格は、例年と比べて低い水準ではあるものの、気温の低下とともに上昇するという例年の動向と同様、前月比では7円高となり3カ月連続で上昇した。
 11月以降、高病原性鳥インフルエンザの発生が複数県で確認されているが、全般的には産卵に適した時期を迎え、卵重が増加するなど生産は順調とみられる。
 需要面では、COVID-19の影響により加工用向けの荷動きは引き続き低調と言われる中、業務用向けは各種経済対策の実施も背景に、需要回復の動きが見られた。今後、COVID-19の感染状況によっては外食需要に影響が及ぶ恐れはあるものの、外食店における卵を使用した季節メニューでの販売増や家庭内での鍋物など季節需要の増加が期待される。

鶏卵小売価格、4カ月連続で前年同月を上回る
 鶏卵小売価格は、国内の鶏卵消費量のほとんどが国内の生産で賄われていることから、卸売価格に影響を受ける傾向がある。しかしながら、本年は、COVID-19の影響による業務・加工用需要の減少のため、8月以降の卸売価格が前年より低い水準で推移しているものの、小売価格は前年比高で推移し、令和2年11月の小売価格(東京)は1パック当たり225円(前年同月比2円高)となった(図24)。
 

 
 これは、COVID-19の影響による巣ごもり需要の拡大により、家計消費量が増加していることによるものと考えられる。鶏卵消費の約5割を占める家計消費を見ると、一人当たり購入数量は9カ月連続で前年同月を上回って推移しており、10月は983グラム(同5.8%増)と前年同月をやや上回った。また、一人当たり支出金額についても285円(同3.8%増)と前年同月をやや上回った(総務省「家計調査」)。

(畜産振興部 前田 絵梨)