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海外の需給動向【牛乳・乳製品/米国】 畜産の情報  2021年5月号

乳価安飼料コスト高で収益性は悪化

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 米国農務省(USDA)によると、酪農マージン(注)は、2020年5月に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴う全米平均総合乳価の急落により、100ポンド当たり5.37米ドルまで低下したものの、6月には3月以前の水準まで回復した。直近の動きを見ると、2021年1月の酪農マージンは同7.14米ドル(前年同月比33.4%減)と低調に推移している(図13)。これは、全米平均総合乳価の低下と飼料費の上昇によるものである。全米平均総合乳価の低下については、新型コロナウイルス感染症対策に伴うフードサービスの閉鎖などにより米国内需要が伸び悩む中、経産牛の飼養頭数や1頭当たりの乳量の増加を背景とした好調な生乳生産に伴う乳製品の在庫量の増加により、直近の主要乳製品の卸売価格が低下していることなどが要因とみられる。また、飼料費の上昇については、米国内の底堅い飼料需要や中国の大量輸入などを背景に2020/21穀物年度(9月〜翌8月)の期末在庫が低水準となったことで、トウモロコシや大豆油かすの相場が上昇していることが要因とみられる。
 

 
(注)酪農家のセーフティネット制度である酪農マージン保証プログラム(DMC)において、全米平均総合乳価と飼料費の差額として算定される収益。

2020年の乳製品輸出量は前年から増加
 USDAによると、2020年の乳製品輸出量は、輸出先の好調な需要や米国産乳製品の豊富な供給量と競争力のある価格を背景に、乳脂肪ベース、無脂乳固形分ベースともに増加した。
 品目別に見ると、チーズが前年並みとなったものの、バターが前年をかなり大きく上回ったことから、乳脂肪ベースは421万トン(前年比2.0%増)と前年をわずかに上回った。また、東南アジア向けなどが好調な脱脂粉乳がかなり大きく、飼料用として中国向けが好調な乾燥ホエイが大幅に、いずれも前年を上回ったことから、無脂乳固形分ベースは2143万トン(同13.7%増)と前年をかなり大きく上回った(図14、表8)。
 

 
 

2020年の乳製品輸入量は前年から減少
 2020年の乳製品輸入量は、コロナ禍で米国内での需要が伸び悩む中、好調な生乳生産に伴う乳製品の在庫量の増加などを受け、乳脂肪ベースは308万トン(前年比2.1%減)、無脂乳固形分ベースは254万トン(同3.6%減)といずれも減少した(図15)。
 
 
(調査情報部 河村 侑紀)



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