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絵で見る世界の畜産物需給 畜産の情報  2021年6月号

絵で見る世界の畜産物需給

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牛肉


 
 2019年の世界の牛肉生産量は、7280万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2020年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1238万トン)、EU(788万トン)などの先進国のほかに、ブラジル(1020万トン)、中国(667万トン)、インド(427万トン、水牛肉を含む)、アルゼンチン(313万トン)といった新興国である。牛肉消費量は、米国が世界最大の消費国であるが、ブラジル、中国、インドなどの国々も生産とともに消費が増加している。牛肉輸出量は、ブラジル(231万トン)、豪州(174万トン)、インド(149万トン)の順に多い。また、日本への輸出割合が高い米国や豪州、ニュージーランド(62万トン)の3カ国で全輸出量の約3割を占める。

豚肉


 
 2019年の世界の豚肉生産量は、1億976万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2020年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、中国(4255万トン)であり、これにEU(2396万トン)や米国(1254万トン)などが続く。EUや米国は生産量に占める輸出量の割合が高く、中国を中心に輸出量を増加させている。その他の国では、経済成長に伴いブラジル(398万トン)、ロシア(332万トン)、メキシコ(141万トン)の生産量が増加している。中国以外のアジア地域では、ベトナム、フィリピン、韓国などの生産量や消費量が多い。日本は生産量が128万トンであるが、消費量のおよそ半分の149万トンを輸入しており、世界全体の輸入量の約2割を占めている。

鶏肉


 
 2019年の世界の鶏肉生産量は、1億3362万トン(骨付き換算ベース、FAO Food Outlook、2020年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1994万トン)であり、これにブラジル(1369万トン)、中国(1375万トン)と続く。このほか、EU(1256万トン)、タイ(330万トン)、メキシコ(360万トン)などで増加している。鶏肉消費量は、米国が最大であり、中国(139万トン)、ブラジル(988万トン)なども増加している。鶏肉輸出量は、ブラジル(381万トン)、米国(326万トン)、EU(154万トン)、タイ(88万トン)の順に多く、ブラジルと米国で世界の輸出量の約6割を占める。

生乳


 
 2019年の世界の生乳生産量(水牛乳含む)は、8億4799万トン(FAO Food Outlook、2020年11月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、インド(1億9100万トン)、EU(1億5990万トン)、米国(9906万トン)などであるが、インドは水牛乳が生乳生産量の約5割を占める。地域別に見ると、最近では、アジアやブラジルの生乳生産量の増加が著しい。2019年の貿易量(輸出量・生乳換算)は7676万トンと見込まれ、その貿易率は9.1%と穀物や砂糖、牛肉、家きん肉などと比べて低い。主要輸出国(地域)は、EU、ニュージーランド、米国、豪州などである。