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海外の需給動向【豚肉/米国】  畜産の情報 2021年6月号

総飼養頭数の減少と需要増により豚肉卸売価格は上昇

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12〜2月の総飼養頭数、前年同期比1.8%減
 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)の「Hogs and Pigs」(四半期報告)によると、2021年3月1日時点の総飼養頭数は、繁殖豚頭数、肥育豚頭数ともに減少したことで全体では7477万3000頭(前年同期比1.8%減)となった(表5)。12〜2月期の分娩母豚頭数、産子数もともに減少しており、全体的に豚群が縮小傾向となっている。USDAによると、生産者の利益が少ないことに加え、母豚価格の大幅な上昇から生産者が繁殖豚を導入しにくくなっていることがその背景にあるとしている。


豚肉卸売価格は堅調に推移
 2021年3月の豚肉卸売価格(カットアウトバリュー(注))は、前年同月比39.2%高の100ポンド当たり101.25米ドル(1キログラム当たり246円:1米ドル=110円)と大幅に上昇している。USDAは、市場への出荷頭数の減少から豚肉生産量が減少していることに加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の規制を受けて家庭内での食事の機会が増え、特に朝食でベーコンの利用が多いという家庭内需要の高まりやホテルやレストランなどフードサービス需要も徐々に回復してきたことを要因としている(図8)。今後も豚肉供給量は減少が見込まれる一方で、国内外問わず高い需要が想定されるため、豚肉卸売価格は引き続き堅調に推移すると予測される。

(注)カットアウトバリューとは、各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉に再構築した卸売指標価格。


2月の豚肉輸出量、前年同月比10.1%減
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)の「Livestock and Meat International Trade Data」によると、2021年2月の豚肉輸出量は26万8500トン(前年同月比10.1%減)と前年同月をかなりの程度下回った(表6)。USDAは、米国産豚肉の価格が他の豚肉輸出国に比べて高いことが、海外市場の需要者の購買意思決定に影響を与えた可能性があると分析している。
 輸出先別に見ると、中国・香港向けは大幅に増加した前年から大きく落ち込んだ(同28.5%減)ものの、輸出量全体に占める割合は23.9%と引き続き最大の輸出先となっている。また、注目すべき点として、フィリピン向けが同国内でのアフリカ豚熱の発生に伴い、同220.5%増と大幅に増加している。USDAは、フィリピン向けは輸出量全体に占める割合としては大きくないものの(3.1%)、同国政府が豚肉の輸入関税を引き下げたことから、同国は今後も米国産の輸入を加速させる可能性があるとしている。

 
(調査情報部 上村 照子)



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