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海外の需給動向【飼料穀物/トウモロコシ】 畜産の情報 2021年7月号

2021/22年度の世界のトウモロコシ生産量、やや増加する見込み

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2021年5月12日、2021/22年度最初の世界のトウモロコシ需給予測値を公表した(表19)。
 これによると、同年度の世界のトウモロコシ生産量は11億8985万トン(前年度比5.4%増)とやや増加が見込まれている。国別に見るとブラジル(1億1800万トン、同15.7%増)やウクライナ(3750万トン、同23.8%増)、中国(2億6800万トン、同2.8%増)での記録的な生産増が予測され、米国(3億8076万トン、同5.7%増)やアルゼンチン(5100万トン、同8.5%増)でも過去最高水準に近い生産が見込まれている。
 輸出量は、飼料用の需要の高まりから世界全体で1億9747万トン(同5.7%増)とやや増加が見込まれている。国別に見るとブラジル(同22.9%増)とウクライナ(同32.6%増)で大幅な増加が見込まれるものの、米国はこれら輸出国との競合により大きな減少が見込まれている。
 輸入量は、世界全体で1億8951万トン(同3.1%増)とやや増加が見込まれている。国別に見ると、主要輸入国である中国の輸入量は2600万トンと前年度から変わらないものの、引き続き高水準で推移すると見込まれている。
 消費量は、供給量の増加や経済の回復を受けて、飼料用のみならずその他の用途での需要も高まることから、世界全体で11億8108万トン(同2.8%増)とわずかな増加が見込まれている。国別に見ると、消費大国である米国(同1.8%増)や中国(同1.7%増)に加え、ブラジル(同3.5%増)などの増加が見込まれている。
 期末在庫量は、米国とブラジルが次年度へ持ち越す在庫量を増やすことで、2億9230万トン(同3.1%増)とやや増加が見込まれている。
 


(調査情報部 塩原 百合子)