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国内の需給動向【牛乳・乳製品】 畜産の情報 2021年8月号

5月の北海道生乳生産量、過去最高水準

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5月の生乳生産量、前年同月比1.9%増
 令和3年5月の生乳生産量は、66万9904トン(前年同月比1.9%増)と前年同月をわずかに上回った(図24)。地域別に見ると、北海道は、5月としては過去最高水準の37万トン(同2.5%増)となった(図25)。ホクレン農業協同組合連合会による5月の地区別の道内生乳受託乳量(速報値)を見ると、帯広の11万4014トン(同4.1%増)、中標津の7万4236トン(同2.6%増)、北見の5万3240トン(同2.3%増)などがけん引する形となっている。都府県も29万9904トン(同1.3%増)と3カ月連続して前年同月をわずかに上回り、堅調に推移した。
 



  3年5月の生乳処理量を用途別に見ると、牛乳等向けは、34万8527トン(同4.0%増)と前年同月をやや上回った。このうち、業務用向け処理量については、2万5125トン(同33.3%増)と、先月と同様に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって大きく減少した前年の反動で前年同月を大幅に上回った。
 乳製品向けは、31万7240トン(同0.4%減)と4カ月連続して前年同月を下回った。品目別に見ると、クリーム向けは、業務用需要が大幅に減少した前年の反動で5万8434トン(同9.2%増)と前年同月をかなりの程度上回った。一方で、チーズ向けは3万8938トン(同11.1%減)と前年同月をかなり大きく下回り、脱脂粉乳・バター等向けも、17万688トン(同1.5%減)と前年同月をわずかに下回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」、農畜産業振興機構「交付対象事業者別の販売生乳数量等」)。

バター、脱脂粉乳などの乳製品在庫は引き続き高水準
 生乳生産量が順調な増加傾向にある中、乳製品の推定出回り量は前年の反動で前年同月を上回っているものの、引き続き在庫量は高水準で推移している。5月の期末在庫量は、バターが4万1721トン(前年同月比13.5%増)、脱脂粉乳が8万8803トン(同3.3%増)となっている(図26)。
 特にバターについては、年初からの緊急事態宣言発令およびまん延防止等重点措置適用が続いたことで、外食や観光業などによる業務用需要への影響が長期化している。
 こうした状況に対処するため、当機構としては、生産者団体とも連携しバターの需要拡大(輸入バターや輸入調製品との置換など)に対する支援を実施しており、約8000トンの在庫削減効果が見込まれている。また、脱脂粉乳についても当機構が行う飼料等への転用対策によって約6000トンの在庫が消化されるとともに、生産者団体が行う新規需要対策による約1万トンの在庫削減効果も見込まれている。
 

 
 
(酪農乳業部 古角 太進)