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海外の需給動向【飼料穀物/トウモロコシ】 畜産の情報  2021年10月号

2021/22年度の世界のトウモロコシ生産量、前年度からかなりの程度増加する見込み

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2021年8月12日、2021/22年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表17)。
 これによると、世界のトウモロコシ生産量は前回から868万トン下方修正され、11億8612万トン(前年度比6.3%増、前月比0.7%減)と予測された。国別に見るとブラジル(前年度比35.6%増)およびウクライナ(同28.7%増)では記録的な生産増が予測され、米国(同4.0%増)、アルゼンチン(同5.2%増)および中国(同2.8%増)でも過去最高水準に近い生産が見込まれている。
 輸出量は、世界全体で1億9785万トン(同10.8%増、同0.5%減)と前回からわずかに下方修正された。国別に見るとブラジル(前年度比87.0%増)とウクライナ(同36.2%増)で大幅な増加が見込まれるものの、米国(同13.5%減)はこれら輸出国との競合により減少が見込まれている。
 輸入量は、世界全体で1億8461万トン(同0.2%増、同1.6%減)と前回からわずかに下方修正された。国別に見ると、主要輸入国である中国は2600万トンと前年度から変わらないものの、引き続き高水準での推移が見込まれている。
 消費量は123万トン下方修正されたものの、11億8224万トン(同3.6%増、同0.1%減)と前年度から増加が見込まれている。消費大国であるブラジル(前年度比7.4%増)、および中国(同1.7%増)などで増加するものの、米国ではほぼ横ばい(同0.1%増)と見込まれている。
 期末在庫は、2021/22年度の生産量の下方修正などに伴い、前月から2.2%減の2億8463万トン(同1.4%増)と見込まれている。


 
(調査情報部 塩原 百合子)