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海外の需給動向【牛乳・乳製品/EU】 畜産の情報 2021年12月号

乳製品価格は堅調に推移

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8月の生乳出荷量は、前年同月を1.2%上回る
 欧州委員会によると、2021年8月の生乳出荷量(EU27カ国)は前年同月をわずかに上回る1211万7360トン(前年同月比1.2%増)となった(図1)。
 8月の出荷量を国別に見ると、生乳出荷量が最も多いドイツ(同0.7%減)やオランダ(同1.5%減)が前年同月を下回った一方、フランス(同1.1%増)、ポーランド(同0.9%増)、イタリア(同8.7%増)、アイルランド(同5.4%増)、スペイン(同3.1%増)、デンマーク(同1.6%増)など主要生産国の多くが前年同月を上回った(表)。
 欧州委員会が10月に公表した農畜産物の短期的需給見通し(注1)の中で、21年第3四半期の生乳出荷量は前年同期並みと見込まれており、8月は前年同月をわずかながら上回る水準となった。また、同見通しの中で、21年の生乳出荷量は、搾乳牛頭数の減少からフランス、オランダ、デンマークで減少すると見込まれているものの、同頭数の増加するイタリア、アイルランドなどの増加によって減少分が補われることから前年比0.3%増と前年並みが見込まれている。
 

(注1)海外情報「欧州委員会、生乳・乳製品の短期的需給見通しを公表(EU)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_003079.html)を参照されたい。





 

バターなどの乳製品価格は上昇傾向で推移
 同見通しによると、乳製品の国際需給は中国の需要にけん引されており、中国向け輸出が好調を維持する中で乳製品価格も上昇傾向にある(図2)。生乳出荷量が季節的にも少なくなる中で、直近の10月24日の週平均の乳製品価格は、バターが100キログラム当たり475ユーロ(6万3650円、1ユーロ=134円)(注2)(前週比4.7%高)、脱脂粉乳が289ユーロ(3万8726円)(同2.9%高)、全粉乳が353ユーロ(4万7302円)(同3.0%高)といずれも前週を上回った。
 今後の乳製品価格について、年末にかけて中国国内で一部在庫調整の動きが見られることから中国からの需要は弱まると見込まれているものの、世界的な需要は堅調であることから引き続き高い水準で推移すると見込まれている。
 

(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の10月末TTS相場。
 


 

生乳取引価格は上昇傾向で推移
 欧州委員会によると、9月のEUの平均生乳取引価格(推定値)は、100キログラム当たり36.76ユーロ(4926円)と前年同月比8.1%高となった(図3)。乳製品価格が好調に推移していることから、生乳価格も例年の季節傾向とは異なり、夏場に下落することなく、高い水準で推移している。今後、中国からの需要の減速が見込まれる中で、第4四半期の生乳出荷量が前年同期よりも増えると見込まれていることから、生乳出荷量が減少する冬場にかけての同価格の上昇は限定的な動きになると思われる。



(調査情報部 小林 智也)




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