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海外の需給動向【牛肉/NZ】  畜産の情報 2022年9月号

2021/22年度の牛肉生産量、輸出量ともに前年度を下回る見通し

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2022年6月の牛と畜頭数、前年よりわずかに減少

 二ュージーランド統計局(Stats NZ)によると、2022年6月の牛と畜頭数は27万1781頭(前年同月比0.8%減)とわずかに減少した(図)。牛と畜頭数の内訳を見ると、経産牛(12万5771頭、同5.0%増)、雄牛(3万8306頭、同5.7%増)とそれぞれやや増加した。一方で、去勢牛(5万8270頭、同9.8%減)、未経産牛(4万9434頭、同7.5%減)がかなりの程度減少した。また、21/22年度(10月〜翌9月)の10月〜翌6月の累計でも223万1918頭(前年同期比6.8%減)とかなりの程度減少した。

 

2022年6月の牛肉輸出量、日本向けは増加

 Stats NZによると、2022年6月の牛肉輸出量は4万8071トン(前年同月比6.6%減)とかなりの程度減少した(表1)。内訳は、冷蔵牛肉が3104トン(同12.7%減)、冷凍牛肉が4万4967トン(同6.1%減)となった。
 主要輸出先別に見ると、最大の輸出先である中国向けは、現地の好調な食肉需要を背景に2万1027トン(同1.7%増)とわずかに増加した。また、日本向けは4212トン(同7.9%増)、韓国向けは単月としては過去最高となる2853トン(同108.0%増)を記録するなど、アジア向けが好調に推移した。これは、牛群再構築に伴う豪州産牛肉の生産量減少による相場の高騰などにより、冷凍を中心にNZ産牛肉への引き合いが強まったことが要因として挙げられる。一方で、米国向けは1万3971トン(同17.1%減)と大幅に減少した。現地報道によると、米国国内で発生した干ばつの影響による牛のと畜頭数増加に伴い、米国の牛肉生産量が増加したことが要因とされている。

 

2021/22年度の輸出向け牛と畜頭数はわずかに減少する見込み

 ビーフ・アンド・ラム・ニュージーランド(BLNZ)が公表した「Mid-Season Update 2021-22 」によると、2021/22年度の輸出向け牛と畜頭数は、275万6000頭(前年度比1.8%減)とわずかに減少すると見込まれている(表2)。内訳を見ると、雄牛を除いていずれも減少しており、このうち去勢牛と未経産牛は前年度の増加基調の反動から、経産牛は生産者乳価が高い水準で推移したことで酪農部門での保留傾向が強まったことなどが要因とされている。この結果、牛肉生産量は70万4000トン(同1.8%減)とわずかに減少が見込まれている。また、牛肉輸出量は、牛肉生産量の減少に伴い49万3000トン(同1.8%減)と同程度の減少が見込まれている。
 一方で、世界的な牛肉需給は引き続きひっ迫すると予測されているほか、米ドル高で推移している為替相場が後押しとなり、輸出額は20/21年を上回る高水準で推移すると見込まれている。


(調査情報部 工藤 理帆)