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畜産 22年11月号 【飼料穀物/中国】

トウモロコシおよび大豆の価格動向

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国産トウモロコシ価格、飼料用需要から回復と予想
 中国農業農村部は9月26日、「農産物需給動向分析月報(2022年8月)」を公表した。この中で、2022年8月の国産トウモロコシ価格は、下落傾向に歯止めがかかり前月同となった(図1)。国内のトウモロコシ需給を見ると、供給面に大きな動きが見られない中で、需要面では引き続きトウモロコシ加工企業の多くが集中的なメンテナンス期間にあることで動きは鈍くなっている。

 
 しかしながら、豚肉価格が回復基調にあることから飼料用トウモロコシ需要は増加傾向にあり、これが同価格を下支えした要因とされている。短期的には新穀が大量に供給されるまでの間は、この飼料用需要に支えられ、国産価格は若干の回復が予想されている。
 主要養豚生産地である中国南部向け飼料原料集積地となる広東省黄埔港到着の輸入トウモロコシ価格(関税割当数量内:1%の関税+25%の追加関税)は、22年8月が1キログラム当たり2.86元(59円:1元=20.67円(注))となった。同価格は3月以降、国産価格を上回って推移していたが、5月をピークに下落している。また、同月の国産トウモロコシ価格(東北部産の同港到着価格)同2.80元(58円)に比べて同0.06元(1円)高となり、国産と輸入との価格差は縮小している。

国産大豆価格、供給量の制約から高値安定で推移
 2022年8月の国産大豆価格は、前月と変わらず高値安定で推移している(図2)。国内の大豆の需給動向を見ると、生産地の在庫量が引き続き低い水準にある中で市場供給量は減少しており、一部で国家備蓄在庫の放出が行われているものの緩和までには至っていない。短期的には、9月に入り学校の再開や中秋節の休暇に加え、気候も涼しくなることで需要期を迎えることから、10月以降の新穀の供給までの間は高止まりでの推移が予測されている。
 各地の価格動向を見ると、主産地である黒竜江省の食用向け国産大豆平均取引価格は、8月が1キログラム当たり6.16元(127円、前年同月比9.2%高)と引き続き高い水準にある。また、大豆の国内指標価格の一つとなる山東省の国産大豆価格は、同6.52元(135円、同6.9%高)と同じく高い水準で推移している。国産大豆価格と輸入大豆との価格差は、大豆国際相場の下落などから拡大し、1キログラム当たり1.48元(31円)となった。
 このような中で、大豆の輸入量は高い輸入量を記録した前年から減少しつつも比較的高い水準で推移している。22年(1〜7月)の輸入量は5417万トン(前年同期比6.0%減)、輸入額は穀物相場高騰の影響から同17.7%増の357億5800万米ドル(5兆2139億円:1米ドル=145.81円(注))と報告されている。

(注) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2022年9月末TTS相場。


 
(調査情報部 横田 徹)