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絵で見る世界の畜産物需給 畜産の情報 2024年10月号

絵で見る世界の畜産物需給

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牛肉


 
 2023年の世界の牛肉生産量は、7669万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2024年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1229万トン)、EU(646万トン)などの先進国のほかに、ブラジル(1095万トン)、中国(753万トン)、インド(447万トン、水牛肉を含む)、アルゼンチン(330万トン)といった新興国である。牛肉消費量は、米国が世界最大の消費国であるが、中国の消費も増加している。牛肉輸出量は、ブラジル(290万トン)、豪州(156万トン)、インド(155万トン)、米国(138万トン)の順に多い。また、日本への輸出量が多い米国や豪州、カナダ(57万トン)の3カ国で全輸出量の約3割を占める。

豚肉


 
 2023年の世界の豚肉生産量は、1億2451万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2024年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、中国(5794万トン)であり、これにEU(2080万トン)や米国(1239万トン)などが続く。EUや米国は生産量に占める輸出量の割合が高いが、中国国内の需給緩和を背景に輸出量を減少させている。その他の国では、経済成長に伴いブラジル(445万トン)、ロシア(400万トン)、メキシコ(156万トン)の生産量が増加している。中国以外のアジア地域では、ベトナム、韓国、フィリピンなどの生産量や消費量が多い。日本は生産量が129万トンであるが、消費量のおよそ半分の143万トンを輸入している。

鶏肉


 
 2023年の世界の鶏肉生産量は、1億4508万トン(骨付き換算ベース。FAO Food Outlook、2024年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(2108万トン)であり、これにブラジル(1490万トン)、中国(1480万トン)が続く。このほか、EU(1106万トン)、メキシコ(389万トン)、タイ(345万トン)などで増加している。鶏肉消費量は、最大の消費国である米国が増加したほか、中国(1501万トン)、ブラジル(1014万トン)なども増加している。鶏肉輸出量は、ブラジル(477万トン)、米国(330万トン)、EU(166万トン)、タイ(110万トン)の順に多く、ブラジルと米国で世界の輸出量の約6割(59%)を占める。

生乳


 
 2023年の世界の生乳生産量(水牛乳含む)は、9億6525万トン(FAO Food Outlook、2024年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、インド(2億3635万トン)、EU(1億5982万トン)、米国(1億292万トン)であり、これに中国(4346万トン)、ブラジル(3662万トン)が続く。地域別に見ると、最近では、中国、インドおよびメキシコなどでの生乳生産量の増加が予測されている。2023年の貿易量(輸出量・生乳換算)は8466万トンと見込まれ、その貿易率は8.8%と穀物や砂糖、牛肉、家きん肉などと比べて低い。主要輸出国(地域)は、EU、ニュージーランド、米国、豪州などである。