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海外需給【鶏肉/米国】畜産の情報 2025年7月号

25年1〜3月の鶏肉輸出量、ブラジル産との競合などで前年同期比減

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25年4月の鶏肉生産量、前年同月比2.2%増
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2025年1〜4月の鶏肉生産量は、生体重量の増加により703万9000トン(前年同期比1.1%増)とわずかに増加した(表1)。また、25年4月の鶏肉生産量は179万4000トン(前年同月比2.2%増)とわずかに増加した。同年の鶏肉生産量についてUSDAは、化場における肉用鶏卵の導入数の減少を踏まえ前月予測から11万9000トン引き下げつつも、堅調な国内需要や飼料コストの低下から2155万1000トン(前年比1.1%増)と増産を予測している。
 



 
25年4月の鶏肉卸売価格、前年同月比2.3%高
 USDA/ERSによると、2025年4月の鶏肉卸売価格は1ポンド当たり1.35米ドル(1キログラム当たり433円:1米ドル=144.87円(注)、前年同月比2.3%高)とわずかに上昇した(図1)。鶏肉生産量は前年同月比で増加しているものの、夏場のBBQシーズンが近づく中、高値で推移する牛肉の代替需要としての引き合いが強いことから上昇したとみられる。同月末の冷凍鶏肉在庫量は、32万5838トン(同1.0%増)とわずかに増加した(図2)。
 
(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年5月末TTS相場。
 






 
 
25年1〜3月の鶏肉輸出量、前年同期比5.0%減
 USDA/ERSによると、2025年3月の鶏肉輸出量は25万7963トン(前年同月比1.8%増)とわずかに増加したものの、25年1〜3月累計では、安価なブラジル産との競合などから73万8421トン(前年同期比5.0%減)とやや減少した(表2)。25年の鶏肉輸出量についてUSDAは、前年比2.2%減の298万4000トンと見込んでいる。
 



 
(調査情報部 小林 大祐)