25年1〜3月の豚肉生産量、前年同期比2.1%増
ブラジル地理統計院(IBGE)によると、2025年1〜3月の豚と畜頭数は1432万5000頭(前年同期比1.6%増)、豚肉生産量は132万トン(同2.1%増)と、いずれも前年同期をわずかに上回った(図1)。
近年の豚肉生産量は、国内外からの堅調な需要を背景に24年まで11年連続で増加している。
25年の1〜6月の豚肉輸出量、前年同期比19.2%増
ブラジル開発商工サービス省貿易局(SECEX)によると、2025年1〜6月の豚肉輸出量は63万450トン(前年同期比19.2%増)と前年同期を大幅に上回った(表)。輸出先別に見ると、前年同期で最も輸出量が多かった中国向けは8万4638トン(同27.9%減)と大幅に減少した。中国の経済成長の減速と、中国国内の豚肉生産がやや供給過多であることが、輸出量減少の要因とみられている。一方で、フィリピン向けは14万141トン(同2.0倍)と大幅に増加した。これはアフリカ豚熱(ASF)による影響で減少したフィリピン国内の豚肉生産を補うためとみられている。その他の輸出先についても、アルゼンチン(同6.7倍)、日本(同1.5倍)、メキシコ(同2.3倍)向けの増加量が特に目立ち、主要輸出先を合わせると、中国向けの減少を補完する以上の増加を記録した。
25年6月の生体豚価格、前年同月比20.4%高
サンパウロ大学農学部応用経済研究所(CEPEA)によると、2025年6月のブラジルの生体豚取引価格(サンタカタリーナ州:ブラジルの豚と畜頭数の32.9%)は、1キログラム当たり7.96レアル(214円:1レアル=26.85円(注)、前年同月比25.9%高)となった(図2)。24年のブラジル国内の1人当たり年間豚肉消費量は18.6キログラムと5年連続で増加し、国内需要は堅調に推移している。これと併せて、旺盛な輸出需要も影響し、生体豚取引価格の上昇につながっているとみられる。
また、ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)によると、同月の生産コスト指数は357.70(同7.1%高)と前年同月をかなりの程度上回ったが、生体豚価格と比較すると上昇率は低い水準にとどまったため、生産者の収益性は改善傾向にあるとみられる。
(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2025年7月末TTS相場および現地参考為替相場(Selling)。
(調査情報部 原田 祥太)