公益社団法人日本食肉格付協会は、令和8年2月17日に、7年(1〜12月)の「牛枝肉格付結果(品種別・性別)」および「豚枝肉格付結果」を公表した。
牛枝肉の格付実施率は、成牛のと畜頭数(108万9214頭)に対して86.0%と前年から1.0ポイント増加となった一方、豚枝肉の格付実施率は、と畜頭数(1606万5213頭)に対して76.1%と前年から0.4ポイント減少した。以下、畜種ごとの格付結果を紹介する。
【牛肉】「A−5」の格付頭数は6年連続で15等級の中で最多に
令和7年の牛のと畜頭数は109万4195頭と、前年比で1.9%減少した。品種別に見ると、和牛は55万4281頭(前年比2.2%増)、乳用牛は27万5867頭(同9.9%減)、交雑牛は25万8162頭(同1.0%増)、外国種などを含むその他の牛は904頭(同82.7%減)となった。
このような中、同年の牛枝肉の総格付頭数は、同年の成牛のと畜頭数が減少(同1.8%減)したことから、93万6561頭(同0.7%減)と前年をわずかに下回った。品種別の格付頭数を見ると、「和牛」は同3.0%増(53万8612頭)、「交雑牛」は同1.0%増(24万3656頭)と前年を上回った一方、「乳用牛」は同11.6%減(15万3604頭)、外国種などを含む「その他の牛」は同86.2%減(689頭)と前年を下回った。
牛肉は、「歩留等級(A〜C)」と「肉質等級(5〜1)」を組み合わせた15段階で格付されている。歩留等級とは、枝肉から得られる部分肉の割合を評価し、部分肉歩留が標準より良いものはA、標準のものはB、標準より劣るものはCと判定される。また、肉質等級とは、(1)脂肪交雑(サシ)、(2)肉の色沢、(3)肉の締まりおよびきめ、(4)脂肪の色沢と質―の4項目を5段階で評価し、四つの項目中、最も低い等級が肉質等級として判定される。
7年の全体における等級ごとの格付頭数の推移を見ると、「A−5」が34万2771頭(同11.8%増)と前年をかなり大きく上回り、6年連続で15等級の中で最多となった(図1)。全体に占める割合は36.6%となり、前年から4.1ポイント増加した。「A−5」の内訳を見ると、和牛去勢が58.6%、和牛めすが39.7%と、和牛で98.2%となっている。「A−4」は、13万9177頭(同1.9%減)と前年をわずかに下回り、「A−5」に次いで多く、全体の14.9%を占めた。「B−2」がその次に続いているが、近年減少傾向が続いており、7年は、12万8458頭(同7.5%減)と前年をかなりの程度下回り、全体の13.7%を占めた。「B−2」のうち5割強を乳用牛が占めており、乳用牛のと畜頭数の減少が「B−2」の格付頭数の減少の主な要因の一つとなっている。
7年の歩留等級別の格付構成比を平成28年と比較すると、全体に占める「A等級」の割合は59.2%と、15.4ポイント増加した(図2)。また、肉質等級別の格付構成比を見ると、全体に占める「5等級」の割合は37.2%と28年から22.4ポイント増加した一方、「4等級」は20.3%と同1.7ポイント減少した(図3)。
7年の品種別・性別の格付頭数を見ると、和牛去勢が28万161頭(前年比0.9%増)と最も多く、次いで和牛めすが25万8282頭(同5.3%増)、交雑牛去勢が12万8307頭(同0.9%増)、交雑牛めすが11万5326頭(同1.2%増)、乳牛去勢が10万3562頭(同15.2%減)となった(図4)。
なお、品種別の割合は、和牛が57.5%(同2.0ポイント増)、交雑牛が26.0%(同0.4ポイント増)、乳用牛が16.4%(同2.0ポイント減)、その他の牛が0.1%(同0.5ポイント減)となった。
7年の品種別・性別ごとの格付構成割合を見ると、和牛去勢は、「A−5」が71.7%と、前年から4.5ポイント増加した一方、「A−4」は21.5%と同2.6ポイント、「A−3」は4.3%と同1.0ポイントそれぞれ減少した(図5)。なお、和牛去勢全体に占める「A等級」の割合は、98.2%(同0.7ポイント増)となった。
交雑牛去勢は、「B−3」が最も多く、32.1%と前年から1.9ポイント減少した。次いで多い「B−4」は19.9%と同1.0ポイント増加した一方、3番目に多い「B−2」は17.2%と同0.3ポイント減少した(図6)。なお、上位三つで全体の69.2%を占める。
乳用牛去勢は、「B−2」が最も多く、56.1%と同5.2ポイント増加した一方、「C−2」は40.1%と同4.2ポイント減少した(図7)。なお、上位二つで全体の96.2%を占める。
【豚肉】令和7年の格付構成比、「上」が51.7%、「中」が32.2%
豚肉は、枝肉の重量および背脂肪の厚さ、外観(均称、肉づき、脂肪付着、仕上げ)、肉質(肉の締まりおよびきめ、肉の色沢、脂肪の色沢と質、脂肪の沈着)の基準に照らして、「極上」、「上」、「中」、「並」、「等外」の5等級に格付される。なお、令和5年1月より26年ぶりに改正された豚枝肉取引規格が適用されている(注)。
7年の豚枝肉の総格付頭数は、1222万5226頭(前年比1.7%減)と前年をわずかに下回った(図8)。等級別の格付頭数を見ると、「上」が631万5009頭(同1.8%減)と最も多く、次いで「中」が394万4239頭(同2.0%減)、「並」が136万3845頭(同0.8%減)、「等外」が44万6482頭(同3.1%減)、「極上」は15万5651頭(同3.8%増)となった。
7年の等級別の格付構成比を見ると、「上」が51.7%(同0.0ポイント減)と最も多く、次いで「中」が32.2%(同0.1ポイント減)、「並」が11.2%(同0.2ポイント増)、「等外」が3.7%(同0.0ポイント減)、「極上」が1.3%(同0.1ポイント増)となった(図9)。
(畜産振興部)