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海外需給【牛肉/米国】畜産の情報 2026年4月号

25年の牛肉輸出量は前年比でかなり大きく減少、輸入量は大幅に増加

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26年1月の牛総飼養頭数は前年比0.4%減
 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、2026年1月1日時点の牛総飼養頭数は8615万5000頭(前年比0.4%減)とわずかに減少し、7年連続で前年を下回った(表1)。繁殖用雌牛(肉用牛)は前年比1.0%減となった一方で、未経産牛(肉用繁殖後継牛)は同0.9%増とわずかに増加した。なお、未経産牛(肉用繁殖後継牛)の増加は17年以降9年ぶりとされる。USDAによると、繁殖用雌牛(肉用牛)が増加に転じるためには、未経産牛(肉用繁殖後継牛)が2〜3年間継続的に増加することが必要となることが多いとされている。
 

 
 2025年の牛肉生産量は、1179万4000トン(同3.6%減)とやや減少した。26年1月の牛肉生産量は、米国全土における悪天候の影響もあり96万1000トン(前年同月比10.6%減)とかなりの程度減少した。26年の牛肉生産量についてUSDAは、牛総飼養頭数が減少する一方で、肥育牛の出荷頭数の増加や枝肉重量の増加が見込まれるとして、前月予測から8万4000トン上方修正した1175万7000トン(前年比0.3%減)と予測している。
 
26年1月の牛肉卸売価格は前年をかなりの程度上回って推移
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)の公表情報によると、2026年1月の牛肉卸売価格(カットアウトバリュー(注1))は、100ポンド当たり359.4米ドル(1キログラム当たり1242円:1米ドル=156.81円(注2)、前年同月比9.0%高)と前年同月をかなりの程度上回った(図)。また、肥育牛(ネブラスカの相対取引価格、チョイス級、去勢)の価格は、同235.8米ドル(同815円、同15.5%高)と前年同月をかなり大きく上回った。
 
(注1)各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉に再構築した卸売指標価格。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年2月末TTS相場。
 

 
25年の牛肉輸出量は前年比14.3%減、輸入量は18.0%増
 USDA/ERSによると、2025年12月の牛肉輸出量は、牛肉生産量の減少、価格の上昇、米ドル高などが継続していることから9万3962トン(前年同月比20.1%減)と大幅に減少した(表2)。輸出先別に見ると、中国向けについて、中国海関総署(GACC)による更新期限を迎えた米国内の中国向け牛肉輸出施設登録の更新が行われていないことにより(注3)、945トン(同95.0%減)と同国への牛肉輸出の大部分が停止している状況にある。これにより25年の牛肉輸出量は116万8756トン(前年比14.3%減)とかなり大きく減少した。
 

 
 また、25年の牛肉輸入量については、国内における牛肉の需要が堅調であり、特にひき肉用に利用される赤身率の高い牛肉の需要が高いことから豪州、ブラジル、ウルグアイ、メキシコなどからの輸入が増加し、248万1392トン(前年比18.0%増)と大幅に増加した(表3)。
 
(注3)5年ごとの認可登録の更新時期を迎えていた2025年3月、GACCにより豚肉・鶏肉の輸出施設の認可登録が更新された一方で、牛肉の輸出施設の一部については未更新の状況が続いている。
 

 
(調査情報部)