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国内需給【トピック】畜産の情報 2026年6月号

令和7年度の食肉の需給動向について

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 令和7年度(令和7年4月〜令和8年3月)の食肉の畜種別の需給動向は以下の通り。
 
【牛肉】
生産量は、前年度をわずかに下回る
 7年度の牛肉生産量は、34万9872トン(前年度比1.0%減)と前年度をわずかに下回った(表1)。品種別では、和牛は18万5388トン(同2.4%増)、交雑種は9万4594トン(同1.5%増)と、ともに前年度をわずかに上回った一方、乳用種は6万9337トン(同11.0%減)と前年度をかなり大きく下回った。
 
輸入量は、前年度をわずかに上回る
 7年度の牛肉輸入量は、50万8087トン(前年度比0.4%増)と前年度をわずかに上回ったが、引き続き、過去の水準と比較すると低調に推移した。
 主にテーブルミートとして消費される冷蔵品は、物価上昇による消費者の生活防衛意識の高まりにより牛肉の国内需要が低迷する中、現地相場高などの影響により主に米国産が減少しており、17万2943トン(同7.5%減)と前年度をかなりの程度下回った。輸入先別に見ると、豪州産は9万2471トン(同1.6%増)と前年度をわずかに上回った一方、米国産は6万4427トン(同18.9%減)と前年度を大幅に下回った。その結果、シェアは、豪州が全体の53.5%、米国が同37.3%を占めた。
 他方、主に加工・業務用に仕向けられる冷凍品は、豪州産のうち主に加工用のひき材などに使用されるトリミングの輸入量が増加したことなどから、33万4885トン(同4.9%増)と前年度をやや上回った。輸入先別に見ると、豪州産は16万3292トン(同8.7%増)とかなりの程度、米国産は11万7088トン(同20.5%増)と大幅に、いずれも前年度を上回った。その結果、シェアは、豪州が全体の48.8%、米国が同35.0%を占めた。
 
推定出回り量は、前年度並み
 7年度の牛肉の推定出回り量は、物価の上昇による消費者の生活防衛意識の高まりが継続し、83万9481トン(前年度比0.2%減)と前年度並みながらも、6年連続で減少した。このうち、輸入品は、50万1457トン(同1.1%増)と前年度をわずかに上回った一方、国産品は、33万8024トン(同2.2%減)と前年度をわずかに下回った。
 年度末(8年3月)の推定期末在庫は、13万8352トン(同4.6%増)と前年度末をやや上回った。このうち、約9割を占める輸入品は12万8320トン(同5.4%増)と前年度末をやや上回った一方、国産品は1万32トン(同4.6%減)と前年度末をやや下回った。



 
【豚肉】
生産量は、前年度並み
 7年度の豚肉生産量は、89万6973トン(前年度比0.3%増)と前年度並みとなった(表2)。
 
輸入量は、前年度をやや下回る
 7年度の豚肉輸入量は94万4787トン(前年度比3.9%減)と前年度をやや下回り、過去最大の輸入量となった前年度から減少に転じた。
 主にテーブルミートとして消費される冷蔵品は、米国産の現地相場が上昇する中、価格や規格などで一定の評価を受けるカナダ産が増加したことなどから、41万5164トン(同10.2%増)と前年度をかなりの程度上回った。輸入先別に見ると、カナダ産は23万625トン(同19.4%増)と前年度を大幅に上回った一方、米国産は13万8119トン(同3.4%減)と前年度をやや下回った。その結果、シェアは、カナダが全体の55.6%、米国が同33.3%を占めた。
 一方、主に加工・業務用に仕向けられる冷凍品は、価格優位性のあるブラジル産が増加した一方、現地相場高の影響などにより、その他の主要国からの輸入量が減少したことに加え、年末以降のアフリカ豚熱発生によるスペイン産の輸入一時停止措置(注)の影響などから、52万9538トン(同12.7%減)と前年度をかなり大きく下回った。輸入先別に見ると、ブラジル産は11万3024トン(同22.9%増)と前年度を大幅に上回った一方、スペイン産は14万5506トン(同18.4%減)と大幅に、米国産は6万8998トン(同10.2%減)とかなりの程度、カナダ産は4万3087トン(同14.4%減)とかなり大きく、いずれも前年度を下回った。また、メキシコ産は5万2395トン(同19.8%減)、デンマーク産は3万5313トン(同35.5%減)と、ともに前年度を大幅に下回った。その結果、シェアは、スペインが全体の27.5%、ブラジルが同21.3%、米国が同13.0%、メキシコが同9.9%、カナダが同8.1%、デンマークが同6.7%を占めた。
 
(注)農林水産省は、令和7年11月28日にスペイン産豚肉等の輸入を一時停止。その後、同年10月29日以前にと殺・加工・梱包まで終了しているものであり、かつ輸出されるまでの間、防疫上安全かつ衛生的に保管および輸送されたものであることをスペイン政府が証明しているものについては、輸入停止措置の対象外とすることを発表。
 
推定出回り量は、前年度並み
 7年度の豚肉の推定出回り量は、物価上昇による牛肉からの需要のシフトが続いていることなどから、184万5760トン(前年度比0.2%減)と前年度並みとなった。このうち輸入品は、95万889トン(同0.7%減)と前年度をわずかに下回った一方、国産品は89万4871トン(同0.3%増)と前年度並みとなった。
 年度末(8年3月)の推定期末在庫は、21万908トン(同2.6%減)と前年度末をわずかに下回った。このうち、約9割を占める輸入品は18万6013トン(同3.2%減)と前年度末をやや下回った一方、国産品は2万4895トン(同1.9%増)とわずかに前年度末を上回った。


 
 
【鶏肉】
生産量は、前年度をわずかに上回る
 7年度の鶏肉生産量は、好調な鶏肉消費を背景に、173万7617トン(前年度比1.9%増)と、前年度をわずかに上回った(表3)。
 
輸入量は、前年度をやや下回る
 7年度の鶏肉輸入量は、円安の影響等によりブラジル等からの輸入量が減少したことから、59万339トン(前年度比4.6%減)と前年度をやや下回った。
 輸入先別に見ると、ブラジル産は40万2773トン(同6.2%減)と前年度をかなりの程度下回った一方、タイ産は18万532トン(同0.2%増)と前年度並みとなった。その結果、シェアは、ブラジルが全体の68.2%、タイが同30.6%を占めた。
 
推定出回り量は、前年度並み
 7年度の鶏肉の推定出回り量は、物価上昇による他畜種からの需要シフトが続く中、233万2503トン(前年度比0.0%減)と前年度並みとなった。このうち、主に加工用、外食・中食用に大部分が仕向けられる輸入品は60万6944トン(同1.6%減)と前年度をわずかに下回った一方、家計消費用に仕向けられることが多い国産品は172万5559トン(同0.5%増)と前年度をわずかに上回った。
 年度末(8年3月)の推定期末在庫は、15万2466トン(同2.9%減)と前年度末をわずかに下回った。このうち、約8割を占める輸入品は11万4637トン(同12.7%減)と前年度末をかなり大きく下回った一方、国産品は前年度が比較的低水準であった中、3万7829トン(同46.8%増)と前年度末を大幅に上回った。

 
(畜産振興部)